黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

ドイツ訪問記② ~ イベント編

 今回のドイツ出張では、訪問先の企業やアテンド頂きました日本企業のご担当者様に様々な心遣いを頂き、楽しい時間を過ごすことができました。

 

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 その一部をご紹介致します。

 

 あまり楽しんできたことを記事にしますと、?本当に仕事で?と思われそうですが、ほとんどの催しは仕事後のイベントで、間違いなくパン関係の仕事で行ってきていますので念のため。

 

【 目次 】

 

Welcome Dinner

 初日のレセプションは、訪問先の企業敷地内でケータリングサービスを利用したBBQパーティーでした。

 

ドイツ訪問

 

 料理は肉とポテト、ソーセージが中心ですが、サーモンといったシーフード系も充実しています。

 

 もちろん食事系のパンはハード生地で、料理にしっかりとマッチしています。

 

ドイツ訪問

 

 そしてやはりドイツですね、ビールは充実しています(一般的なピルスナーに、レモン果汁が入ったスイート系も)。

 

 BBQだったせいか、ビールもグラスを使わず、瓶に直接口を付けて飲むスタイルなのですが、個人的にこの飲み方好きなんですよね。

 

 そして、当たり前のようにノンアルコールビール(Alkoholfrei:アルコールフリーのドイツ語表記?)が揃っています。

 

 今回、招待された参加者は欧州を中心に世界各国から集まってきていましたが、アジアからは私達2名のみといった状況でした。

 

サプライズイベント

 2日目の仕事の後、車で移動して地元ワイナリーが有する山の麓へ(訪問先は、ビールよりもワインの生産の方が盛んなようです)。

 

ドイツ訪問

 

 そこで待ち受けていましたのは、トラクターとそれに連結されました荷台のような客車。

 

ドイツ訪問

 

 その客車にはテーブルにいくつものワインが用意されていて、サプライズイベントとして移動しながらテイスティングをするのだとか。

 

 トロッコ列車ならぬ、トラクター列車のような客車は乗っていて振動も大変で、注いだワインがグラスからこぼれ出ることもしばしばだったのですが、みなさんそのようなことはほとんどお構いなしに交流を深めています(とても陽気に大合唱の車内でした)。

 

ドイツ訪問

 

 山頂までに道のりは辺り一面の葡萄畑で、時期が時期ならたわわに実った葡萄が山を覆い尽くしているのでしょうね。

 

 サプライズイベントから再び麓に戻って、この日の Dinner は近くのレストランへ。

 

 館全体が緑に囲まれた光景と、古城を思わせるような内部は雰囲気(もちろん料理も)満点です。

 

ドイツ訪問

 

 食事中、たまたまここで隣の席となった人たちが日本へ行ったことがあるようで、よくよく話を聞いてみますと私が以前に在籍していた製パン企業の仕事だったらしく、私がその会社のOBだと伝えましたところ、一枚のデジカメ写真を見せてくれて・・・。

 

 『この女性を知っているか?』と聞かれたのですが、なんと同じ課の後輩でした。

 

 『The world is small !』と叫びながら、急に親密度が増したような・・・、それにしても世界は狭いです。

 

LAST Dinner

 最終日の午後は製パン工場の見学をもって実質的な仕事は終了で、その後は地元のマルクスブルグ城へ向かいます。

 

 この地域は、小さな山々毎に大小のお城が散見され、中世の時代の権力争いの様子が感じられる時間でもありました。

 

ドイツ訪問

 

 マルクスブルグ城内のツアーガイドでは、オーブンらしきものが見られ、直接ガイドに『あれでパンを焼いていたのか?』と聞いたところ、Yes の回答だったのですが、全体の説明では特に触れられていなかったような・・・私の英語が伝わっていなかった?

 

ドイツ訪問

 

 城内には小さなチャペルも(ガイドさんとは比較的離れて見学していたおかげで、あまり人が写っていない城内の写真を撮ることができました)。

 

 なんだかんだでずいぶん歩かされた城内散策を終えて、いよいよ LAST Dinner です。

 

ドイツ訪問

 

  お城に併設されたレストランでの料理は地元の田舎料理(もしかしましたら、お城が建てられていた当時を再現した料理)のようで、けっしておいしさで感動するものではなかったのですが、いずれも初めて口にする料理ばかりでした。

 

 デザートにはミルフィーユ生地を巻いたような巨大スイーツが出てきて、当時はその名前が分からなかったのですけど、これはシュトゥルーデルでは?とツイッターのフォロワーさんからご教示頂いています。

 

ドイツ訪問

 

 ホテルへ帰る頃は、ゆうにPM23時を回っていましたが、それでも空は真っ暗にはなりません。

 

フランクフルト ダウンタウン(旧市街)

 ひと通りのプログラムを終えて、コブレンツ駅からフランクフルト国際空港への移動中、少しできました時間を利用して旧市街の観光を入れて頂きました。

 

 レーマー広場は、フランクフルトの観光地で検索しますと一番人気でヒットする観光名所だそうです。

 

ドイツ訪問

 

 多くの観光客で賑わいますこの広場では、せっかくですので名物料理のシュニッツェル(ポークのカツレツ)を頂きました。

 

 ドリンクは、やっぱり(ノンアルコール)ビールです。

 

ドイツ訪問

 

 ところで、ドイツでは公共の場所にありますトイレが有料の場合が多く、料金(1ユーロ)も決して安くありません(現在の円安で為替レートでは160円/€ですが、空港の交換レートは190円/€ 程です)。

 

 という訳で、レストランやカフェを利用した際には、できるだけそこのトイレを使用するようにしていました。

 

 旧市街地の観光名所に、聖バルトロメウス大聖堂があります。

 

 神聖ローマ帝国皇帝の選挙や戴冠式が行なわれた教会で、通称「カイザードーム」とも呼ばれています。

 

ドイツ訪問

 

 さて、同行の方のご厚意で、(高さ95メートルにもなる)塔に登ってみましょう、という事になり、328段の階段を登りましたが・・・。

 

ドイツ訪問

 

 塔内は狭くて急な螺旋階段で、あと数年で前期高齢者になる身にはかなりハードです。

 

 南にマイン川、西に旧市街や金融街を望むことができます美しいパノラマも、(息も絶え絶えの状態から)呼吸が整って堪能できるまでかなりの時間が費やされました。(なお、塔の頂上まで上れるのは4月~10月の期間だけだそうです)

 

 これだけ楽しんできた記事を書いておきながら、最後に改めまして・・・”仕事”で行ってきています。

 

ドイツ訪問記 ① ~ 旅程編

 当初の予定では『ドイツのフランクフルトに来ています』で書き始めようと思っていたのですが、結局記事を上げるのが延び延びになり、帰国後になってしまいました。

 

 なお、残念ながら仕事です。

 

 海外のある特徴的な製パン機械について調べることが目的の出張でしたが、やっぱりパンの本場でもありますから、それなりの市場調査もしていきたいですね。

 

【 目次 】

 

国内移動

 今回は、同行します企業の方と成田空港で合流するため、前日に国内移動(名古屋⇒東京)となったのですが、実は私、初めて成田エクスプレスに乗りました。

 

成田エクスプレス

 

出国審査

 そして翌朝の成田空港では、出国審査後にJALのラウンジで朝食を頂きましたところ、パンのコーナーには小サイズのたい焼きも(おまけにティラミス)。

 

さくらラウンジ

 

 ところで、今では顔認証で出国審査が済んでしまうのですね(技術の進歩にビックリです)。

 

往路

 以前であれば成田空港からドイツ・フランクフルトまでは12時間ほどの飛行時間だったそうです。

 

 ところが現在は飛行機がロシア上空を航行することが叶いませんので、航路としましてはアラスカ⇒北極海を経由する、ずいぶん遠回りなルートを取るしかないようです。(画像は、機内で撮影しました航行ルートの画面)

 

日本から欧州への航路

 

 遠回りは一目瞭然ですけど、この航行時間はけっこう年齢的な体力に響きます。

 

 機内食は3回(①夕食、②夜食?、③朝食)といったボリュームの食事です。

 

 ただ、ここでちょっとした感動が。

 

浅野屋

 

 2回目の食事に出てきましたのが、浅野屋のスイーツ系の直焼きパン。

 

 浅野屋といえば軽井沢が発祥で、最近では東京都区内にいくつもの店舗を展開しているようです。

 

 軽井沢のお店しか知らない自分としましては、まさか機内で浅野屋のパンが食べられるとは、といった感じです。

 

ホテルにて

 フランクフルト国際空港には訪問先の企業の方がお迎えに来て頂け、そこから車で90分ほどのコブレンツという小さな町にホテルを用意してくれていました。

 

 ただし、ドイツではアウトバーンと呼ばれますハイウェイをとんでもないスピードで車を走らせますので、走行距離はけっこう出ていると思います(後で、フランクフルト空港とコブレンツの距離を調べてみようと思っています)。

 

コブレンツ

 

 けっして豪華なホテルではありませんが、室内、アメニティ、朝食と、どれも充実していて、文句の付けられるものはありませんでした・・・トイレにウォシュレットが付いていれば最高でしたが。

 

 それと、訪問先の企業が Welcome のプレゼントで、ポロシャツとお菓子(チョコレート&グミ)のセットをベッドに。

 

コブレンツ

 

 こちらも仕事で来ているのに、このような細やかな心配りが嬉しいですね。

 

 ホテルでの朝食は、やはりパンが充実しています。

 

コブレンツ

 

 ペーストリー系と並んで、やはり本場のカイザー等のハード系のパンはしっかりと味わってきました。

 

ドイツ国内の移動

 なんとか3日間(前後の移動日を含めて5日間)の仕事を終えて、日本に戻る日がやってきました(写真は、早朝のコブレンツ駅)。

 

コブレンツ

 

 以前の記憶と同様に、ドイツの駅では改札がなくて、人を介さず電車に乗り込んでしまうことができます。

 

 その代わり、社内で抜き打ちの乗車券のチェックが入るのですが、そこで目的地までのチケットを持っていないとキセル乗車として扱われるそうです(今では、昔の話かも)。

 

 同行の日本人スタッフとも話をしていましたが、改札の人件費節約を考えるのなら SUICA のようなICカードを導入した方が効果は出そうな気がするのですが・・・。

 

コブレンツ

 

 運がいいことにホテルから駅までは1ブロックの距離で、しかもフランクフルト行きの特急列車はコブレント駅が始発です。

 

コブレンツ

 

通信手段

 フランクフルト国際空港は現在工事中のようで、そのせいでしょうか、空港のフリー wi-fi の通信速度が遅く、あえて持参しましたモバイル wi-fi を使用していました。

 

楽天携帯

 

 私はレンタルのモバイル wi-fi の他に、通信手段として使用しています iPhone と日常テザリングで使用している楽天携帯を携行していったのですが、楽天携帯は最初から2GB付いています高速データ通信がそのまま海外でも使用できました。

 

 結局、ホテルや訪問先の企業ではフリーの (快適な通信環境の) wi-fi がありましたので、楽天携帯の使用データ量は 0.4GB で済みました。

 

 ちなみに、2GBを使い切った場合には、通信速度が遅くなるか、高速通信を希望する場合には1GB 500円で追加チャージできるようです。

 

 なお現地での連絡や家族への通話ですが、通常の国際電話では高額になってしまいますので、LINE通話をフル活用です。

 

復路

 フランクフルトから成田への復路のフライトは往路と異なって、黒海カスピ海を通ります南回りのルートとなっていました。

 

ドイツ復路

 

 ロシア上空を避けるところは同様ですが、地球の自転の影響でこの時には12時間30分ほどの飛行時間で成田空港に到着です。

 

ドイツ復路

 

 仕事とはいえ、久方振りの海外で十分にドイツを満喫してきました。

 

 引き続き『②イベント編』『③ベーカリー編』の記事を上げられれば、と思っています。

 

スフォリアテッラ・ローソン ~ ジョブチューンでのジャッジの結果は

 新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

 

 突然で恐縮なのですが、本日、2023年1月1日のTBS系TV番組:ジョブチューンでローソンのスイーツが一流スイーツ職人のジャッジを受けることになるようです。

 

スフォリアテッラ

 

 そして、その中でも私が気になっていますのはマチノパンの商品で、イタリア・ナポリの伝統菓子・スフォリアテッラです。

 

スフォリアテッラ

 

 スフォリアテッラは、イタリア語で “ひだを何枚も重ねた”という意味で、貝殻のような外観は製造方法も非常に特徴的です。

 

 製造しています山崎製パンのラインも想定して、一流スイーツ職人の判断を聞いてみたいといった興味が湧いています。

 

【 目次 】

 

スフォリアテッラの成形

 スフォリアテッラは、その外観からシート生地から成形することは容易に推測できますが、油脂を織り込んで成形するパイやペーストリーとは少々異なります。

 

 本来の成形方法としては、あの1層の薄さまで伸ばした生地に油脂を薄く塗って巻いていき、それを輪切りにして成形します。

 

 ところが、シート生地の一般的な連続製パンラインでは1層でそこまで薄く延展できる装置は記憶にありませんし、たとえ薄く生地を延展できたとしても、その生地に薄く油脂を塗ることは機械ではとても困難です。

 

スフォリアテッラ

 

 となれば、少なくとも数層は折込みで成形して、そのシート生地を適度に延展してカーリングしてカッティング・延展(縦方向)・フィリングのデポジットではないかと推測します。

 

 当然、その際に中心部辺りでは層の模様が、若干本来の渦模様とは異なってきます。

 

マチノパンのスフォリアテッラ

 商品の外観は、このように包装紙越しにも生地の層がはっきりと見ることができます。

 

スフォリアテッラ

 

 そして原材料表示ですが、ここでの注目ポイントは2ヶ所です。

 

 ひとつ目は、本来融点の高いラード(もしくはバター)が使用されるところ、この商品には融点の低いマーガリンが使用されています。

 

 ところで、以前にも解説しましたが、かつてトランス脂肪酸含有量で危険な食品として取り上げられていましたマーガリンながら、現在では企業努力によります改良の結果、8年前の1/10以下、バターの半分以下のレベルにまで低減されています。

 

 けっして危険な食品なのではありませんし、以前にやり玉に挙げていましたメディアは改良された旨の報道もして頂ければと思います。

 

 話を戻しますが、油脂の融点が低ければ生地と油脂が混じり易くなり、きれいな層も作り難くなります。

 

スフォリアテッラ

 
 ふたつ目の注目ポイントは、本来菓子(パイ)である生地にパン酵母が配合されている点です。(ですから、名称は菓子ではなく、菓子パンと表記されています)

 

 つまりパン酵母を加えないパイ生地では、生地膨張はベイパーアクションと言って、水分蒸発(100℃)によって起こされます。

 

 ところが、発酵を伴うパン生地では発酵による生地膨張に加えて、炭酸ガスの溶出(60℃程度)やアルコールの蒸発(78℃)がドライビングフォースとなりますので、より低い温度で生地膨張が起こります。

 

 結果、層の形成には効果的に作用することが推測されます。

 

スフォリアテッラ

 

 さて、この層を一流スイーツ職人の方々は、どう評価されますでしょうか。

 

スフォリアテッラ

 

スフォリアテッラ

 

 以上のポイント3ヶ所について、コメントを出してくれる一流スイーツ職人の方がいらっしゃれば、是非お聞きしたいと思っています。

 

 ちなみに私は、

1.成形方法による内相の形状は、それほど問題ではなく概ね良好

2.層もしっかり出ているので、マーガリンの影響も軽微

3.本来のスフォリアテッラは層が揚げたように若干硬いもののようですが、マチノパンのスフォリアテッラは一般的なパイ生地のようなサクッとした食感になっている

と感じました。

 

 最後に、おいしさを問われれば、この商品は食感も食味もおいしいですし、とても注目もしています。

 

 この品質を作り上げるところは、さすが山崎製パンと尊敬の念さえ覚えます。

 

フィールのスフォリアテッラ

 フィールは、中部地方に展開するローカルなスーパーマーケットですが、ここの焼き立てパンはけっこうレベルが高いです。

 

 そのパンコーナーでも、スフォリアテッラを見つけました。

 

スフォリアテッラ

 

 デポジットしているフィリングはチョコレートとチーズケーキベースの2種類で、1個当たりの価格はローソンの商品とほぼ同額です。

 

 ただ、この商品は油脂がマーガリンながら、パン酵母は使用されていません。

 

スフォリアテッラ

 

 内相は、底部が詰んでいる?もしくは生地が薄いだけかもしれません。

 

スフォリアテッラ

 

スフォリアテッラ

 

 食べてみての感想ですが、どちらもおいしく頂きました。

 

 ただ、フィリングがこれでもか、というくらいたっぷりと入っていました。(チョコ等のコーティングもされていますし、コスパは高いと感じます)

 

サリュー

 以前に、スフォリアテッラに似た商品の紹介をしたことがあります。

 

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 テーラ・テールは、東京では『365日』というブランドで展開しているベーカリーです。

 

サリュー

 

 以前は、クロワッサンとして紹介しました商品が、このサリューです。

 

サリュー

 

 五感で楽しむクロワッサンとの説明ですので、当然、パン酵母は使用していると推測します。

 

 私は本場のスフォリアテッラは食べたことがありませんので、画像で見ただけですが、層の厚さや焼け具合はサリューの内相が近いように感じました。

 

謹賀新年

 あらためまして、新年あけましておめでとうございます。

 

 旧年中は、年末にかけて記事の投稿が滞ってしまいましたが、ブログをやめた訳でもありませんので、本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 最後に、今日のジョブチューンは見逃しのないようにTV録画して観てみるつもりです。

 

ジブリパークのチケットが外れても、ジブリパーク(で×)を楽しむには ~ しかも無料で

 令和4年11月オープンのジブリパーク、内覧会も含めてチケットの入手は今のところとても困難なようです。

 

ジブリパーク

(エレベータ塔と、その向こうに見えますジブリの大倉庫)

 

 かく言う私も内覧会で応募しましたすべてのチケットが外れてしまいました。

 

 が、しかしです、ジブリパークのチケットがなくてもせめて雰囲気を楽しむ方法はないのでしょうか。

 

 今回は、いつもと趣向を変えてジブリパーク(正確には、モリコロパーク)の楽しみ方を解説していきたいと思います。

 

【 目次 】

 

モリコロパーク

 ジブリパークは愛知県長久手市の『愛・地球博記念公園モリコロパーク)』内に点在するエリアで、スタジオジブリの世界観を表現した公園です。

 

ジブリパーク

 

 2022年11月からは、『ジブリの大倉庫』『青春の丘』『どんどこ森』の三つのエリアがオープンとなります。

 

 チケットはすべて日時指定の予約制で、ジブリの大倉庫(大人:2000円(平日)、2500円(土日祝))』『青春の丘(大人:1000円)』『どんどこ森(大人:1000円)』と、なっています。(なお、火曜日はモリコロパークが休園ですので、ジブリパークへの入場も叶いません。)

 

 ですが、モリコロパークは入場無料です。(私は車で出かけましたので、駐車場代は500円掛かりました。)

 

 そこで、今回はジブリパークの内覧会の抽選にすべて外れた私が、モリコロパークで体験した様子を解説していきたいと思います。

 

エレベーター塔

 モリコロパークの開園はAM8時ですが、平日のAM8時40分頃の入園ですと、駐車場も公園内もほとんど人はまばらです。

 

ジブリパーク

 

 ですので、エレベーター塔も人が写ることなく、このような撮影が可能でした。

 

ジブリの大倉庫

 エレベーター塔を降りて少し歩きますと、エリア内の一番人気『ジブリの大倉庫』が見えてきます。

 

ジブリパーク

 

 当然チケットを持っていませんので中へ入ることはできませんが、中では『となりのトトロ』の大きな木やネコバスで遊ぶことができたり、『借りぐらしのアリエッティ』や『天空の城ラピュタ』の世界観が広がっているそうです。

 

ジブリパーク

 

 また、ここにしか売っていないお菓子等のお土産もあるとか。

 

遊歩道

 ここからどんどこ森までは、緩やかなスロープの遊歩道になっているのですが、入口の門には・・・。

 

ジブリパーク

 

 そう『千と千尋の神隠し』で神々の世界に通じる森におかれていた石像がお出迎えです(ちょっと不気味です)。

 

ジブリパーク

 

 そして、さらに進んでいきますと、今度は『平成狸合戦ぽんぽこ』に登場するタヌキのオブジェが。

 

 お腹の出っ張り具合では、私といい勝負です。

 

ジブリパーク

 

 なお、パーク内にはジブリのオブジェが10数か所に置かれていて、ジブリ作品のモチーフが楽しめるようになっていると、係りの方に教えてもらいました。

 

 それら”隠れキャラクター探し”もおもしろそうです。

 

サツキとメイの家

 遊歩道の先にはどんどこ森があって、ここには『となりのトトロ』に出てきます『サツキとメイの家』があります。

 

ジブリパーク

 

 サツキとメイの家は以前からあった建物でしたが、近所でいつでも行けると思ってしまっていますと、つい行きそびれてしまうものなのでしょうね。

 

ジブリパーク

 

 さて、遊歩道の先まで進んでいきますと当然今度は戻ってこなくていけない訳なのですが、このどんどこ森は園内の運行バスの終点になっていて、タイミングが良ければ、元来た地点まで運んでいってくれます。

 

ジブリパーク

 

 ジブリパークのデザインをあしらった気分上々のラッピングバスです。

 

 今回は、ジブリの大倉庫のバス停で降りて、そこから花畑を通って、『青春の丘』へと向かいます。

 

ジブリパーク

 

 今の時期はコスモスが見頃で、お花畑の向こうにはエレベーター塔とこれから向かいます『青春の丘』の地球屋が見えます。

 

 なお、このお花畑の向こうに広がります広大な大芝生広場は、寝転がって遊んでいても気持ちのよさそうな広場で、実際に小さなお子さんが笑顔で燥(はしゃ)いでいる姿がよく見掛けられました。

 

青春の丘

 『耳をすませば』に登場する『地球屋』を目指して歩いていきますと、地球屋の階下部分が洞窟のような通路になっていて神秘的な感覚を覚えます。

 

ジブリパーク

 

 ところで、地球屋に近づいてきますと・・・。

 

ジブリパーク

 

 その近くのベンチにはお金のオブジェがあったのですが、このオブジェがどの作品のどのようなものなのか、けっきょく不分仕舞(わからずじまい)で・・・少々モヤモヤ感が残っています。

 

ジブリパーク

 

 さらに進んでいきますと、地球屋の正面に出て、ここには『耳をすませば』に登場するロータリーをイメージした『ロータリー広場』と『猫の恩返し』に登場する建物『猫の事務所』も併設されています。

 

ジブリパーク

 

ショップ等

 ジブリパークのチケットを持っていませんと、パーク内のお土産さんでお買い物はできない訳ですが、エレベーター塔の入口手前にもカフェやショップがあって、ここでもジブリのお土産を買うことができます。

 

ジブリパーク

 

 この日購入しましたのは、実用性?も考慮してカオナシのミニタオル。

 

ジブリパーク

 

 今度の出張の際に使います(ア~、ア~・・・)。

 

(10月31日追記) どんどこ森のどんどこ処(どころ)という小さな休憩所もジブリパークのエリア外ですので、だれでも立ち寄ることができます(ただ、私が行きました時は開店前で入れませんでした)。

 

 どんぐり型のバードコールやどんどこ飴、どんどこ傘、極ふつうのラムネ等が販売されています。

 

あとがき

 いかがでしたでしょうか、無料でもそれなりにジブリパーク(で×)を楽しむことができると思いませんか。

 

 今回の散策ルートを描いてみました(ちゃんと動きますか、心配ですが・・・)。

 

ジブリパーク

 

 ただ、オープンの11月以降は人出も増えることが予想されているようですね。

 

 今後は、2023年度オープン予定のエリアに『もののけの里』と『魔女の谷』があります。

 

 私の狙いは、『魔女の谷』に整備予定の『グーチョキパン店』です。

 

 そう、『魔女の宅急便』に登場し、魔女のキキが住み込みで手伝っていました、あのパン屋さん。

 

 ここのパンは是非とも食べてみたいと思っていますし、その時はチケットを購入して入場するつもりです。

 

冷やしてもおいしい(今回は冷蔵)・生コッペ&北海道チーズ蒸しケーキのとろけるプリン ~ パンシンポジウム2022のお知らせ

 夏の季節は一般的にパンの売り上げが減少する時期で、この対策に多くの製パン企業は対策を練っています。

 

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 製パン各社が夏場対策として打ち出している方向性として、最も知られています商品は以前にも紹介しました『北海道チーズ蒸しケーキ』ではないでしょうか。

 

 ところで、従来はタブーとされてきました冷蔵温度帯での商品も八天堂のクリームパンを転機に、各社で動きも高まってきているようです。(下の記事、情報が古く、内容も拙くてすみません。適宜、再掲載するようにします。)

 

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 今回は、山崎製パンから発売されていました冷蔵温度帯の商品2品種と、前回の記事で詳細を記載できていませんでしたメゾン ランドゥメンヌのクロワッサンについて、紹介していきます。

 

 加えまして、今月20日(火)に開催のパンシンポジウム2022についても、お知らせを。

 

【 目次 】

 

パンシンポジウム2022

 『えっ、今年はもう3月にパンシンポジウムは開催されたのでは?』と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、これは昨年度のパンシンポジウム2021がコロナ禍の影響で半年ずれて今年の3月に開催されましたもので、本年度のシンポジウムは元のスケジュールに戻して9月開催となりました。

 

パンシンポジウム

 

 前回のシンポジウムから間隔が半年と短いのですが、今回の会場は岐阜県の『みんなのもり ぎふメディアコスモス』で対面式で行う一方、並行してオンラインでの参加もできるようになっています。

 

 また、今回はシンポジウムと同時開催で、会場横では地元の焼き立てパン屋さんによります『パンのミニマルシェ』が開催され、学びと同時に焼き立てのパンも味わうことができるプログラムとなっています。

 

 ところで手前味噌ですが、私も本年度からこのシンポジウムの運営委員に加わることになりまして、3月に引き続き、今回も一般講演で少々パンのお話をする予定になっています。

 

 基本的には研究の課題テーマ主体なのですが、一般の方々も参加されるシンポジウムですので、見て聞いてそれなりに楽しんでもらえる内容にしたいと硬い頭を振り絞っているところです。

 

パンシンポジウム

 

 今回は、この写真の動きを動画でご覧頂ければ、と現在動作を確認している状況です(パンを焼く時に起こっている現象について解説する予定です)。

 

 前回同様に、参加者の制限はありませんし、参加も無料ですので、ご興味のある方はぜひ!(ただ、オンラインでは当然ミニマルシェのパンを購入することが叶いませんので、ご容赦を。)

 

冷蔵温度帯のパン&菓子

 先日、スーパーの冷蔵コーナーに山崎製パンの商品が並んでいました。

 

冷してもおいしい

 

 生コッペと北海道チーズ蒸しケーキのとろけるプリンです。

 

 一般的に、冷蔵の温度帯はデンプンの老化が最も進み易い温度帯で、パン業界では長年タブーとされてきましたが、ここに来てパラダイムシフトが進んできていることを実感します。(山崎製パンの商品開発力には、驚かされるばかりです。)

 

生コッペ(Milky ホイップクリーム)

 要冷蔵の商品らしく、パッケージは寒色でデザインされています。

 

冷やしてもおいしい

 

 不二家ミルキーの練乳入りホイップがサンドされていることから、ペコちゃんのイラストも光っています。

 

冷やしてもおいしい

 

 そして、原材料表示に小麦粉の前に練乳クリームが記載されていることから、たっぷりのホイップがサンドされていることが期待できます。

 

 もうここまで来ますと、すっかりスイーツのカテゴリーですね。(そのように考えますと、98円はとても魅力的です。)

 

 話はズレますけど、発酵菓子ということでは最近よくカヌレの話題を耳にします(トレンドになっているのでしょうか)。

 

冷やしてもおいしい

 

 パンは白焼きのロールパンです。

 

冷やしてもおいしい

 

 昨年、流行りましたマリトッツォほどではないですが、それでもホイップクリームがしっかりとサンドされています。

 

冷やしてもおいしい

 

 白焼きのロールパンで気を遣いますのは、焼成での下火のかけ方です。

 

 生地温度を上げてしまいますと焼色が過度に付いてしまいますし、生地温度がしっかりと上がっていませんと火通り不足からの食感不良や外観形状の不具合が出てきてしまいます。

 

 天板は、プレス天板を使用しているようです。

 

冷やしてもおいしい

 

 生地の内相は、きれいに膜が延びて細やかな気泡が形成されています。

 

 底の部分に詰んだ後も見られず、良好です。

 

北海道チーズ蒸しケーキのとろけるプリン

 北海道チーズ蒸しケーキといえば、夏に冷やして食べる洋菓子の定番ですが、その冷蔵バージョンの商品が出ました。

 

冷やしてもおいしい

 

 『スプーンで食べてね』のキャッチが気になるところです。(通常の北海道チーズ蒸しケーキとなにか決定的に違っているところがあるのでしょう)

 

冷やしてもおいしい

 

 上から覗いた外観は、通常の北海道チーズ蒸しケーキとあまり違いは見られません。

 

冷やしてもおいしい

 

 生地が流されているカップは透明の樹脂製で、その厚みが結構あります。(手で持っても、容器のようにしっかり支えることができる程。)

 

冷やしてもおいしい

 

 カットして断面を見てみますと、スプーンで食べて、と記載されている意味が理解できます。

 

冷やしてもおいしい

 

 下の層はとろけるプリンになっていて、冷たいトロトロのプリンがふわふわのチーズ蒸しケーキと2層を形成しています。

 

 製造する時は、どのようにしているのでしょうか。

 

 生地の空隙率が低いチーズ蒸しケーキが上にあることで、加熱されて膨張する工程で、流動性の高い下のプリンの層を下押ししている状況が見て取れます。

 

メゾン ランドゥメンヌのクロワッサン

 前回の記事の続きです。

 

メゾンランドゥメンヌ

 

 アトレ恵比寿の本館3階にオープンした店舗には、食べログのパン百名店の楯が光っています。

 

メゾンランドゥメンヌ

 

クロワッサン フランセ(540円 税込)

 フランス産AOC発酵バター使用したクロワッサン フランセ。

 

メゾンランドゥメンヌ

 

 形状としては、折込み生地を巻いた状態で、最終発酵・焼成を行っており、さすがに、層の作り方は絶妙です。

 

メゾンランドゥメンヌ

 

 断面は、整った内相とフランス産AOC発酵バター由来?の少々黄色味が掛かった生地が印象的です。

 

 食べてみればサクサクのクラストと深いバター風味のインパクトがあって、とてもおいしく頂きました。

 

クロワッサン ジャポネ(292円 税込)

 クロワッサン ジャポネには国産の発酵バターが使用されています。

 

メゾンランドゥメンヌ

 

 成形方法としては、生地を巻いた後に両端を合わせています。

 

メゾンランドゥメンヌ

 

 やはりきれいな層や内相はクロワッサン フランセと同様ですが、クラムの色が比較的薄い感じでしょうか。

 

 どちらのクロワッサンもサイズとしては少々大きめで、どちらもおいしく頂きました。(国産の発酵バターとフランス産AOC発酵バターで、作業工程での留意点が異なってくるのか、といったところも気になります。)

 

あとがき

 久し振りの投稿となりました。

 

 パンシンポジウム2022の準備もそうですが、明日(9月5日)から岡山で開催されます日本食品工学会 第23回年次大会(最近では珍しく対面式)や、先週にリモートで開催されました日本食品科学工学会第69回大会での研究発表等、秋の学会シーズンにバタバタしています・・・という言い訳でした。