黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

食パンの成形とスライスを考える ~ みっふぃーベーカリー・京都(祇園&嵐山)

 3年ぶりに京都へ足を運ぶことができました。

 

 毎年恒例にしていました京都旅行がコロナで2回流れ、その間、仕事場と自宅のお守りは返納することもなく、3年もの間、お世話になりっ放しです。

 

 今回、パン激戦区の京都で紹介しますのは、『みっふぃーベーカリー』・・・。

 

 他にも名店は数多くあるのですが、以前の記事で、ねこねこ食パンを取り上げました際、食パンの成形&スライス方法について記述しましたが、今回も同様の食パンを取り上げています。

 

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【 目次 】

 

食パンの成形

 食パンは成形~焼成に食型を使用しますので、ガス抜きをして成形をした後の生地は、幅と奥行き方向へは伸びることができず、高さ方向へ伸びることになります。

 

食パン

 

 一般的な型生地比容積は3.8~4.0ですので、最終発酵では生地を3倍強程度膨張させることになる訳ですが、その膨張分のほとんどが縦方向(一次元)です。

 

食パン

 

 そして、さらに焼成工程でオーブンキックと呼ばれます生地膨張を経て、外観形状は直方体となります。

 

食パン

 

 食パンの冷却後、一般的にはパン生地が伸びた方向に沿ってスライスします。

 

食パン

 

 それによってスライス面には、縦に長い楕円形上の気泡を確認することができます。

 

食パン

 

 このような気泡構造のパンを噛みますと、嚙みました方向には幾重にも重なった状態で薄い生地膜が存在しますので、しっとりしつつも弾力のある食感が感じられます。

 

 それでは、ねこねこ食パンや今回のみっふぃー食パンのように、生地が伸びる方向に対して垂直方向にスライスした場合はどうなるのでしょう。

 

食パン

 

 生地は、幅と奥行き方向へは伸びることができていませんので、スライス面の気泡形状は円形に近く、しかも生地膜同士の重なりも少ない状態にあります。

 

食パン

 

 このような気泡構造のパンを噛みますと、空間に占める生地の充填率は同じでも、嚙みました方向には長い空洞が存在しますので、至って歯切れのいい食感が感じられます(噛むと歯形がそのまま残るような)。

 

 丸目の内相はふんわりしない(よくない)内相と習うことが多いと思うのですが、もしかしますと歯切れのいい新食感として支持されるかもしれません。

 

 パラダイムシフトとなるかもです。

 

みっふぃーベーカリー(祇園)

 八坂神社での用事も済ませて、祇園での買い物を考えていましたが、平日はほとんどお店の開店がAM11時のため、しばしお散歩タイムです。

  

みっふぃーベーカリー

 

 今回の京都で訪れたパン屋さんは3軒(その内、2軒はみっふぃーベーカリーですが)。

 

みっふぃーベーカリー

 

 やっと開店時刻となり、ショーケースのディスプレイからもミッフィーが前面に出されている感がありありです。

 

みっふぃー食パン

 とにかく最初に気になりましたのは、この食パンです(ところで、私はけっしてミッフィー愛好家ではありません)。

 

みっふぃーベーカリー

 

 目と口の模様は、黒い粉末で付けられているようです。

 

みっふぃーベーカリー

 

 この高さですから、耳の形状を加味しますと型抜きもなかなか大変かもしれません。

 

みっふぃーベーカリー

 

 そして底面を見て、焼成時の上面がこちら側ということに気付きます。

 

みっふぃーベーカリー

 

 成形時の生地は、餡を巻いた顔の部分と耳の部分×2,の計3個です。

 

 この方法ですと、あん食パンも空洞ができません。

 

みっふぃーアンパン

 ミッフィーを模った生地で成形されたアンパンです。

 

みっふぃーベーカリー

 

 成形時の生地は、みっふぃー食パンと同様に顔の部分と耳の部分×2,の計3個です。

 

みっふぃーコルネ

 ニンジンをイメージしたコルネです。

 

みっふぃーベーカリー

 

 ただ、生地内に充填されていましたフィリングは、ニンジン関係ではなく、ピンクのストロベリーホイップでした。

 

みっふぃーベーカリー

 

みっふぃーベーカリー(嵐山)

 2日目、嵐山・天龍寺の駐車場から渡月橋へ向かって道路の左側に、祇園に続いてありました、みっふぃーベーカリーが。

 

みっふぃーベーカリー

 

 祇園のお店では搬送された商品が並んでいましたが、こちらのお店では店内でパンを焼いていました。

 

みっふぃーあんドーナツ

 ミッフィーを模った生地に粉糖が掛けられたドーナツです(成形方法は、みっふぃーアンパンと同様)。

 

みっふぃーベーカリー

 

 耳と顔のサイズがこれだけ違ってきますと、フライも難しいですね。

 

 ちなみに餡は顔の部分に包餡されていました。

 

くまさんクリームパン

 しばしばミッフィーに抱っこされて登場する黄色い熊のぬいぐるみ・テディちゃんだそうです。

 

みっふぃーベーカリー

 

 最後にもう一度誤解のないよう、私はけっしてミッフィー愛好家ではありませんので。

 

志津屋

 老舗のパン屋さんも少しご紹介。

 

志津屋

 

 カルネ(カイザーゼンメルを使ったサイドウィッチ(カイザーロール))が有名な志津屋です。

 

志津屋

 

 この日は少々早く京都に到着してしまい、八坂神社のお守りを買うことができるAM10時までの時間調整でパンを頂きました(カルネと一緒にカレーパンも)。

 

寺社・観光地巡り

 久々の京都で、1泊2日ながらずいぶんあちらこちらの寺社等に足を運びました。

 

八坂神社

 日本神話の重要な神様、素戔嗚尊(すさのを)を祭神とする神社の総本社で、神様の集まるパワースポットとも言えるとか。

 

京都

 

 その八坂神社では、毎年商売繁盛のお守りを頂き、お世話になってきました。

 

建仁寺

 八坂神社から祇園界隈を歩いていますと、行き着くお寺が雲龍図で有名な建仁寺です。

 

京都

 

 ご利益は、開運招福や勝利、勝負運アップとなっています。

 

南禅寺

 南禅寺境内の奥にあります、琵琶瀬疏水(びわこそすい)の枝線水路が南禅寺水路閣です。

 

京都

 

 水路は明治23年に建造されたるレンガ造りで、ローマ風のアーチ橋上を通っています。

 

下鴨神社

 正式名称は賀茂御祖神社なのですが、通称は『下鴨神社』と近くを流れる鴨川の『かも』に宛てられています漢字が使われています。

 

京都

 

 私はよく存じ上げないのですけど、アニメ『有頂天家族』の聖地としても有名らしいです。

 

渡月橋

 言わずと知れた人気の渡月橋、この日は修学旅行の学生が大挙していて、ついコロナ禍前を思い出していました。

 

京都

 

嘘やろ ミニスナックゴールド・山崎製パン ~ うずまき成形

 過日、ツイッターにて、一言『嘘やろ…』で4.7万のいいねが付いたツイートがあったようです。(2022年4月7日)

 

 

 実は、家族から回ってきたこのツイート、私は『いや、普通に本当だと思うけど。』と、家族に返したのですが。

 

 世間の関心毎は分からないものですね。

 

 そして、ヤマザキパンと言えば、今年もヤマザキ春のパン祭りで、今年は白いスマイルボウルをゲットです!

 

【 目次 】

 

うずまき成形

 この成形方法の正式名称はよく分かっていませんが、以前に在籍していましたメーカーでの名称をそのまま使用させて頂きました。

 

 シート生地の生産ラインでは、ストレッチャー(厚さを揃える)⇒ロータリーカッター(長さを揃える)、ギロチンカッター(幅:生地重量を揃える)と流れてきました生地を、その後のワークコンベア上で、作業者がうずまきの形に成形します。

 

うずまき成形

 

 ギロチンカッターはコンベア速度に同調して連動していますことから、重量を計測して生地をカットしている訳ではありませんので、作業者は適時、生地重量のチェックを行い(カッティングのタイミングを調整し)ながら、成形の作業に就いています。

 

 ちなみに、成形の順序ですが、

① まず、最初に流れてきた長いひも状の生地をツイストして捻じっていきます。

② 次に、片方の端を固定して、円弧を描くように中心から渦巻き状に巻いていきます。

といった、要領です。(すみません、図解を、と思ったのですが、Power Point の作画が間に合いませんでした。)

 

 それにしても、1日に平均約8万個を製造するわけですから、製造する工場が複数あっても、作業者の方の工数は大変なものになることは確かだと思います。

 

ミニスナックゴールド(山崎製パン)

『ミニ』の謎

 スナックゴールドは、1968年に関東地区で発売されました(ロングセラー商品ですね)。

 

 ところが、その後、関西地区ではスナックゴールドを小さくしたミニスナックゴールドが発売されます。

 

 そして、1970年、関東と関西で商品を統一化することになったのですが、この時、大きさはスナックゴールドのサイズで、商品名はミニスナックゴールドが採用されたとのことです。

 

 ことの経緯は、当該メーカーの担当の方しか分かる術もありません。

 

ミニスナックゴールド

 

ミニスナックゴールド

 

 発酵種のルヴァンと北海道産バターが使用されているところが、アピールのポイントでしょうか。

 

外観

 うずまき状の生地の外形は、きれいに円形に揃えられています。

 

 これだけ形状が整っていますと、手作業ではなく、機械生産と思われてしまうのも頷けます。

 

ミニスナックゴールド

 

 アイシングの白いラインも、アクセントになっていますね。

 

 ちなみに、前述のライン図で生地断面がほぼ正方形になるように分割されていますので、焼きあがった製品の表面はフラットな面と層の見える面が交互に現れます。

 

ミニスナックゴールド

 

 外観形状が揃っているからと言って、けっしてプレス天板を使用している訳ではなく、平天版で最終発酵・焼成を行っているようです。

 

 焼き色は標準的なきつね色ですが、デニッシュ生地ですので、焼成時間は長く、20分くらいは掛けているのではないでしょうか。

 

風味・食味・食感

 なつかしさも加わって、デニッシュ生地のバター風味とアイシングの甘さが程よくマッチしています(今更、コメントを付けるまでもないかもしれませんが)。

 

 袋包装のデニッシュですので、表面のサクサク感こそ出ませんものの、口溶けのいい食感です。

 

うずまきデニッシュ(パスコ)

 ところで、パスコもロングセラーでこのうずまき成形のデニッシュを販売しています、その名も『うずまきデニッシュ』。

 

 さて、このうずまきデニッシュなのですが、少々発売時期が分からなくて(つまりは、ヤマザキパンとパスコでどちらが先に発売したか、と悩むところです)。

 

 ただ、以前は中部・関西・中国・四国でしか販売されていない地域限定商品だったようです。(ということは・・・ご想像にお任せします。)

 

うずまきデニッシュ

 

うずまきデニッシュ

 

外観

 サイズ、焼色やアイシングが掛けられているところまで、ミニスナックゴールドと近い外観です。(あっ、こちらは左巻き・・・偶然です!)

 

うずまきデニッシュ

 

 ただ、細かいところですけど、生地の層は若干きれいに、表面の艶も出ている感があります。(折込み成形 or 油脂の違い?)

 

うずまきデニッシュ

 

 以下同文。

 

風味・食味・食感

 以下同文(手を抜き過ぎ、とお𠮟りを受けそう)。

 

ヤマザキ春のパン祭り

 ついにコツコツと28点を貯めて、2022年のヤマザキ春のパン祭り、白いスマイルボウル、ゲットです!

 

ヤマザキ春のパン祭り

 

 すでに、点数シールは4月末に終了していますので、点数が集まっているのに、まだ交換が済んでいない方は、今月末までに受け取りに行かれてください。

 

ヤマザキ春のパン祭り

 

 今回は深さのいあるボウルですので、パンを置くには少々使い難いですけど、仕事場ではクッキーやスナック菓子を入れておくのに使えそうですね。

 

ヤマザキ春のパン祭り

 

 この白くて薄いボウル・お皿は、品質には定評があります。

 

 シンプルであるが故に、料理が映えそうです。

 

anopan② ~ せと陶祖まつり・Land of Pottery

 せと陶祖まつりのイベント・Land of Pottery で購入しました anopan のイベント限定のパン。

 

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 先の記事でお伝え出来なかった、それぞれのパンについて報告します。

 

anopan

 

 フィリングのあるなしで重複するパンは外して、anopan で8種類、コラボ商品:1種類の解説です。

 

【 目次 】

 

あんずくるみレーズン(クリームチーズ入り)(320円 税込)

 細長い形状のハースブレッド(直焼きパン)です。

 

anopan

 

 すみません、実はレーズンが苦手で、私はこのパンを食べていません。

 

 以前の記事で、やたらと食品添加物が入っていたパンの原材料表示を掲載しましたが、この配合程シンプルな原材料ですと、なんだか見ているだけでも晴れやかな気分になります。

 

anopan

 

 基本的なフランスパンの配合に従って、糖類も含まれていません。(ちなみに、パン酵母のエサとなる糖分は、小麦粉内あるいはパン酵母内の酵素によって、デンプンが分解され、糖として生成されます。)

 

レモンシナモンカルダモン(320円 税込)

 カルダモンは、バニラとサフランに次いで世界で3番目に高価な香辛料です。

 

anopan

anopan

 

 シナモンを巻いたペーストリー生地のトップにレモンピールがトッピング、そしてその上からアイシングが掛けられています。

 

 少し見辛いですけど、ペーストリー生地の層はいつもながら本当にきれいに出ています。

 

フォカッチャ アンチョビポテト(290円 税込)

 平たく伸ばしたフォカッチャ生地に、ホワイトソースを絡めたアンチョビと細切りのポテト等がトッピングされています。

 

anopan

anopan

 

 ソースとアンチョビ、ポテトの相性がとてもマッチングしていて、加えて歯切れのいいフォカッチャ生地が心地よい食感を醸し出してくれます。

 

フォカッチャ カプレーゼ(290円 税込)

 前出と同様のフォカッチャ生地に、モッツァレラチーズとカットトマトとの組み合わせは鉄板です。

 

anopan

anopan

 

 ハーブのバジルに、オリーブオイルが少し焦げたモッツァレラチーズと相まって、良好な香りを際立たせています。

 

コロコロほうじ茶フレンチ(240円 税込)

 日本茶専門店『茶のいろは』との、コラボ商品です。

 

anopan

anopan

 

 パンはダイス上にカットされて、フレンチトーストの液に浸された後、型もしくはセルクルに詰めて焼成されています。

 

anopan

 

 ほうじ茶は、パウダーと茶葉の形で生地に練り込まれているようです。

 

 モチモチした食感が特徴的です。

 

サクサク抹茶大納言(350円 税込)

 私の今回一番の狙いのパンです(茶のいろはとのコラボ商品です)。

 

anopan

 

 まずは、この細やかな層を見てください。

 

 一般的に折込み生地の層を多くしますと、折り込んだ油脂(ここではバター)が生地に溶け込んでしまい、層が消えてしまいます。

 

 ここまで細やかで、それでいてしっかりとした層を残すには、かなりの手間を掛けて生地の成形(折込み⇔冷却)をされているのだと推測します。

 

anopan

 

 層の方向が噛む向きの垂直方向にありますので、食感は歯切れがよく、それでいてしっとりしています。

 

 なおかつ、けっして脆さを感じず、口溶けも良好です。

 

anopan

 

 カット面を見てもお分かりの通り、とても濃厚な抹茶と大納言小豆が贅沢に混ぜ込んであります。

 

anopan

 

 正直なところ、このパンは定番化してくれないかと心からお願いしたいところです(茶のいろは のご都合もあるのでしょうけど)。

 

cafe Barrackさんの柚子胡椒めんたい(300円 税込)

 『cafe Barrackさんの』とは記載されていましたが、anopan のブースで購入できました。

 

anopan

anopan

 

 直焼きの教科書のような底面です(少々吸水が高いかもしれませんが)。

 

anopan

 

 柚子胡椒めんたいは、クープで開いた部分と腹割りでカットした生地内部にトッピング&充填されています。

 

anopan

 

 原材料表示をよく見てみますと、柚子胡椒は自家製なのですね。

 

フォカッチャ プレーン(220円 税込)

 食事時にも添えることができるフォカッチャです。

 

anopan

anopan

 
 何度も繰り返しになってしまいますが、シンプルで気持ちのいい原材料表示です。

 

 そして、この生地を cafe Barrack に提供して作られましたのが、次のサンドウィッチです。

 

塩豚と自家製柚子胡椒のフォカッチャサンド(cafe Barrack 750円 税込)

 anopan のイベント限定フォカッチャプレーンを使ったサンドイッチ。

 

anopan

 

 『野菜たっぷり、じっくり焼いた塩豚に自家製の柚子胡椒をつけました。』と説明書きにありました。

 

TV放送

 先の記事での予告通り、4月26日(火) PM18時30分頃から、CBCテレビの情報番組『チャント!』で anopan が紹介されました。

 

 これは、人気パン店のオーナーが最近食べて感動したパンのお店を数珠つなぎで紹介していく企画です。

 

anopan

 

 番組内では、パン・くまくるの熊野シェフがあんバタ(上写真)が最上級と紹介されていましたせいか、その後は連日の行列で、お店前には駐車場に入れられない車が歩道に停まっていたりしていましたので、列の整理やら、予約制限のお願い等で、本当に大変そうでした。

 

 当然、お昼過ぎには完売状態が続いています。

 

 しばらく、普通には買えないかもですね~(こちらとしては、ある意味残念ながら・・・)。

 

 ところで、放送を見た感想ですが、デッキ式オーブンは天然石の御影石(大理石)を炉床に使用した機種(三幸機械製のKamadoオーブン)でした。(蓄熱量が大きく、ハースブレッドの焼成には最適です。)

 

再び、『茶のいろは』

 今回、anopan がコラボしました日本茶専門店の茶のいろはですが、先日、おやつタイムに再度行ってきました。

 

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茶のいろは

 

 今回もひとつはかき氷で、こちらの桜ピスタチオ。

 

茶のいろは

 

 そして、もうひとつはアフォガードなのですが、アイスに掛けるのは濃いエスプレッソではなくて、濃抹茶のソースです。

 

茶のいろは

 

 粒あんと白玉の、鉄板ながら絶妙なマッチングです。

 

 え~、茶のいろはでも先述のサクサク抹茶大納言がとてもおいしかった旨を伝え、遠回しに定番化を期待しています。

 

せと陶祖まつり・Land of Pottery ~ anopan ①

 令和4年4月16日(土)、17日(日)の両日、地元の瀬戸市におきまして『せと陶祖まつり』が催されました。

 

 そこでのイベントで、Land of Pottery という瀬戸体感陶器市があり、その会場に anopan が限定商品を引っ提げて出店していました。

 

 今回は、イベント会場での anopan の様子と、商品についてリポートします。

 

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 先日の記事で紹介しました『茶のいろは』とのコラボ商品もありましたよ。(今回は、かき氷ではなくてお茶です)

 

【 目次 】

 

第61回 せと陶祖まつり

 せと陶祖まつりは、陶祖・藤四郎(加藤四郎左衛門景正)の遺徳(いとく)を偲ぶ陶彦社(すえひこしゃ)の祭礼として、昭和37年に始まりました。(下の写真は、陶彦社に隣接する深川神社です)

 

せと陶祖まつり

 
 この2日間は、陶祖供養をはじめ、せともの楽市、せと窯元直販処のほか、陶祖供養や和太鼓演奏、お皿の絵付け体験など“瀬戸焼”を見て・買って・体験できるイベントが、この陶彦社近傍で催されます。

 

Land of Pottery

 瀬戸の今を発信する作家・窯元・問屋・道具屋などが(ローカルながら)大集合した(とパンフレットに記載されていました)瀬戸体感陶器市です。

 

anopan

 

 会場は、深川神社から徒歩で約5分の旧瀬戸市立深川小学校グラウンドです。

 

 anopan のブースは、入口から見て一番奥の方になります。

 

anopan

 オープンのAM10時に合わせて会場へ向かい、到着しましたのはAM10時03分だったのですが、それにも関わらずanopan のブースにはすでに長蛇の列が・・・。

 

anopan

 

 えっ!(当日はあいにくのお天気で、しかも屋外の催しだったので)、まさかの状況にしばし呆然となりましたが、気を取り直して列に並びます。

 

 はっきり言って、これほどの列を作っているのは anopan のブースだけで、この列の整理には会場の係りの方も出動されていました。

 

 会場でこの行列を見た来場者の中には『有名なパン屋さん?』と驚かれていた人もいたみたいです。

 

anopan

 

 こうなってきますと、お店から持参されているパンの数量を横目に見て、買うことができるかどうかの心配まで出てきます。

 

 並ぶこと約1時間(AM11:00頃)、やっと私達の順番になったところで、ショーケースを見てみますと、すでになくなっているパンもあって・・・。

 

 しかも、私の一番のお目当てだった『茶のいろはコラボ・サクサク抹茶大納言』が・・・ない。

 

anopan

 

 まあ、買えるだけでもよしとして、せっかくの限定商品を可能な限り1個ずつ+αで考えていましたところ、実は作られたパンはすべて車に積み込むことができずに、これからご主人がお店まで一旦取りに戻るとのこと(一部、明太フランスは、焼き上げてくるとか)。

 

 お尋ねしましたところ、取り置きもOKとのことでしたので、お言葉に甘えて、会場でなくなっていたパンについては、改めて後で取りに来ることにさせて頂きました。

 

午後になって

 一度会場を出て、他のお店等を見たり、お昼を取ったりしている内に、午後になって anopan の奥様から連絡が入ります。

 

 PM12時38分、再び会場の anopan のブースへ行ってみますと、そこは既に完売の状態になっていました(何時に完売になったのだろう・・・)。

 

anopan

 

 ブースに来られているのは、私たちのように取り置きをお願いしたお客さんたちだけで、ショーケースの中は空っぽです。

 

 ご主人が取りに戻ったパンも、すべてきれいになくなっていました。

 

せと陶祖まつり限定のパン

 今回の戦利品?が、こちらです。

 

anopan

 

 このすべてが普段は変えない今イベント限定のパンで、お目当てのサクサク抹茶大納言(中段右)も買うことができました。

 

 ただし、一番上のフォカッチャのサンドウィッチだけは、anopan がパン(フォカッチャ)を提供して隣のブース(Art Space & Cafe Barrack)で出されていましたコラボ商品となります。

 

anopan

 

 ところですみません、それぞれのパンの解説は次回に持ち越しとさせてください。

 

 この記事につなげてしまいますと、かなり長くなってしまいそうですので。

 

 (次回に続く)

 

※ (追記 4月24日) anopan がCBCテレビ『チャント!』の取材を受けたそうです。

 放送は、4月26日(火) PM18時20分くらいからのコーナーで3分程だそう。

 これで、さらに人気が出て、anopan のパンが買えなくならないか心配です。

 

ファミマ・ザ・クリームパン ~ 食品添加物について

 よく行く近所のファミリーマートの入口でふと見上げてみますと、『3日で100万個売れた、ファミマ・ザ・パンシリーズにクリームパン新登場‼』のキャッチが。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 実は、数日前にも気付いて店内を探してみたのですが、その時にはクリームパンが完売状態で買えませんでした。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 が、この日はなんとか3個残っていて、買うことができましたので、そのリポートなのですが、後半では食品添加物について少々・・・。

 

【 目次 】

 

ファミマ・ザ・クリームパン(128円 税込)

外観

 棚には、ファミマ・ザ・パンシリーズのメロンパンとカレーパンが一緒に並んでいて、堂々のデビューといったところです。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 生地の成形方法はパーカー成形で、これに関しましては以前の記事でも解説させて頂いています。

 

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 ガス抜きをして小判形に伸ばした生地にクリームをデポジットし、二つ折りして綴じます。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 焼き色は標準的なきつね色で、きれいな光沢も生地全体に均一に出ています。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 生地が沈んでいて(生地の柔らかさのせい?)分かり難くなっていますが、ホワイトラインも出ていますので、平天板を使用してトンネルタイプのオーブンで焼成しているようです。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 右側の生地がちょっとはみ出しているのはご愛敬、ということで。

 

内相

 生地の色は(卵の関係?)黄色味掛かった色調で、中にはカスタードクリームがしっかりと包餡されています。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 外観の潰れているところは、カスタードクリームが包餡されて空洞になったところです。

 

風味・食味・食感

 パッケージを開けて食べてみますと、まずカスタードクリームの風味がしっかりと感じられ、生地も菓子パンならではの甘さを感じます。

 

 食感はしっとりしてソフトなのですが、最近のトレンドなのでしょうか、ずいぶん吸水を感じる食感となっています。

 

 でも、けっして口の中でダマにならず、口溶けは良好です。

 

食品添加物に関して

 もちろん健康被害となるようなことは容認できませんし、いろいろな意見はあると思いますが、私個人の見解として、基本的に食品添加物の使用は肯定派です。

 (一部のメディアで極端な使用例を持ち出し、あたかも人体に被害があると書き立てるプロバガンダのような報道の在り方には疑問があります。その理屈であれば、ほとんどの人が毎日摂取している塩は体重1キログラムあたり0.5~5グラムが致死量と言われていますので、体重が10kgの子供であれば、一度に5gの摂取で死に至るケースもあり得ます。)

 

 それは、食品添加物を含みます製パンの原材料を製造している企業の方々も、より安心・安全でおいしいものを作ることで消費者へ笑顔を届けたいとの思いで、懸命に業務に就かれていることを現場を通じて感じているためです。

 

 ただ、原材料が専門ではない私が、このような原材料表示を見てしまいますと、いろいろと疑問が出てきます。

 

ファミマ・ザ・パンシリーズ

 

 同じカテゴリーの原材料が複数含まれています。

 

 途中から項目毎の色分けも諦めました。

 

 例えば、穀物類ですが、小麦粉の他、小麦粉や小麦たん白を含みますミックス粉、そして別途小麦たん白に加工デンプンが含まれます糊料と別途の加工デンプン。

 

 発酵関連でも、発酵種にパン酵母を併用することは多々ありますが、それに加えて発酵風味料、膨張剤に香料が記載されています。

 (HPの商品説明では、『パネトーネ種を使用して』と記載されていましたが、風味付与の目的であれば、どうして発酵風味料や香料を併用するのでしょう。どうして、発酵種に加えてパン酵母まで使用しているのに、膨張剤まで使用しているのでしょう? 発酵種が、pH調整による保存性の意味合いであれば、どうして他にpH調整剤や保存料、ビタミンC、酸化防止剤を入れているのでしょう。こうなりますと、イーストフードはどのようなものを使用しているのでしょうか。)

 

 味や香りが強いカスタードクリームを包餡している製品の生地に、糖や油脂類、保存料も同様に複数見られます。

 

 このパンの品質を得るには、これほど多くの食品添加物を含めた原材料が使用される必要性があったのか・・・専門ではない私には理解が難しいです。

 

 当然、安全ではあると信頼していますが、もし、一般の消費者の方々がこの原材料表示をしっかりと見ていたら、気持ちよく食べられるものでしょうか・・・、そしてこのようなことから食品添加物ほかの原材料のイメージが世間一般に損なわれてしまわないか、そのようなところを危惧します。

 

少し気分を変えて

 近所に日本茶専門店の『茶のいろは』というお店があります(今後の記事にも『お茶』で少し登場する予定です)。

 

 このお店ですけど、日本茶がおいしいことは当然のことながら、実はかき氷も結構人気なんです。(食べログのコメントには、おいしいかき氷屋さんとも・・・)

 

茶のいろは

 

 こちら、桜みるくです。

 

茶のいろは

 

 そして、こちらがいちごみるくピスタチオです。

 

 あ~、すっきりしたい!