黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

湯種ミキシングと冷蔵(1)

機械設備:ミキサー…他には…

 湯種も生地ですから、やはり混合なり混捏?なりのミキシングを行います。

 ただし、一般的なミキシングでは想定していない『加熱』の操作が必要になってきますので、当然、ミキシングの機械設備も一般的な仕様のものと比較しますと追加の機能が求められます。

 まず、どうやって湯種を作るかですが、ウィキペディアに載っていたように小麦粉に熱湯をかけて作る方法から考えていきましょう。

 小麦粉中の澱粉を糊化させるわけですから、少なくとも小麦粉の一部は70℃以上に加熱しなければいけません。

 仮に捏ね上げ時の生地温度を60℃として、少し計算をしてみましょう。

 単純に小麦粉(1)と水(2 湯)を混合する場合、小麦粉は2.1(kJ/(kg・℃)、水の比熱は4.2(kJ/(kg・℃)ですので、等量の小麦粉(常温:25℃)と水を使用するのであれば、できあがった湯種(3)の持っている熱量の関係が、

 C1×T1×m1 + C2×T2×m2 = T3×(C1×m1 + C2×m2)

となり、ここで、C1 = 2.1, m1 = m2, C2 =4.2, T1 =25, T3 =60, を代入しますと、T2 =77.5℃ と、求められます。

 実際には、ミキサーボウルへの熱移動量や漏洩熱量、糊化度を変えたい場合等に合わせて、水(2 湯)の温度も調整します。
 湯種の配合をネットで調べてみると、『小麦粉:100g、湯:75g』とか、『小麦粉:80g、湯:100g』といった様々な記載がありますが、小麦粉量に対して湯量が少なくなると、どうしても温度を上げなくてはならなくなりますので、自身にとって最も安定する配合を決めるのが良いかと思う次第です。

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 次に、先に小麦粉と水を混合してから加熱して、湯種を作る方法について考えます。

 これは、温度センサーで生地温度を測定しながら加熱制御する、といった至ってシンプルな方法です。

 しかし、この方法でもノウハウがない訳ではありません。

 ひとつは、どのような熱源を使うか、です。

 例えば二重釜のように生地が入っている容器で加熱するのであれば、蒸気、電気ヒーター等といった具合です。

 蒸気を熱源に使う時の利点は、やはり約100℃に加熱温度の上限を抑えることができる点です。

 特に湯種のように澱粉の糊化温度:70℃あたりを微妙にコントロールするためには好都合な熱源と思われます。

 電気ヒーターは、投げ込みヒーターのように直接生地に触れる場合には接触面積を広くとる工夫をしないと非常に長い加熱時間を要することになります。

 また、容器にヒーターを接触させる方法も考えられますが、この場合も容器の壁面温度が過度に高くならないように気を付けなければなりません。

 長くなりそうですので、続きは次回に…。