黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

湯種ミキシングと冷蔵(2)

機械設備:ミキサー…他には…(続きから)
 前回からの続きです。

 エクストルーダー方式の連続式ミキサーを使う方法はどうでしょう。

 送り軸の外側を熱媒体を使って加熱する装置は目にしたことがありますので、この方式が使えるのでしたらおもしろいかもしれません。

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 それと、生地自身を電気抵抗と捉えて、直接電流を流すジュール加熱も考えられます。

 既にいくつもの学会では、ジュール加熱で生地を加熱する方法についてデータが発表されています。

 最大の特徴は、温度ムラが少なく、正確な温度制御ができる点と考えます。

 マイクロ波加熱は家庭用の調理器具として、標準的な機器となっていますが、この加熱方式の特徴として加熱強度の温度依存性が挙げられます。

 つまり、加熱されて温度が上がるとその部分が更に加熱されやすくなるといった特性があり、温度村を助長させてしまいます。

 従いまして、70℃前後で温度制御をしながら加工する方法としてはあまり勧められる方法とは思えません。

 しかも、マイクロ波加熱をしている食品の温度を測定するのも、特殊なセンサーが必要となってきます。 
冷蔵
 文献を調べてみますと、湯種は混合した後に冷却して一定時間(1晩とか12時間といった記載もあり)冷蔵してから使うようです。

 低温下での保蔵を行うことは、往々にして使用できる時間的な許容範囲が設けられることを意味します。

 ちなみに冷蔵とは、温度 JAS法で10℃以下での保存と定められています。

 そうなりますと、湯種を冷却、冷蔵する方法についても記載しておいた方が良いかと思います。

 製パンには時々『粗熱』という言葉が出てきます。

 熱工学の分野では熱に粗いも細かいもないのですが、大まかにざっくりと取り除くことができる熱量を粗熱と呼んでいるようです。

 冷蔵時間が1晩とかのオーダーですので、40℃程度まではラップかビニールシートで被う等して、蒸発を防ぎながら常温での放熱で冷却します。

 それ以降は、空調の効いた冷蔵庫で冷却、保存すればいいと思います。

 空調にもコストが掛かりますから、普通に置いておくだけで冷却できる工程にわざわざ高価な空間で冷却する必要もないでしょう。

 それと、湯種の冷却効率とその後の工程での使い勝手を考えれば、大きな塊から大分割して使用するよりは、予めある程度使用する重量の[1/(切りの良い整数)]で分けておいた方が効率よく使用できると思います。

 あと老婆心ながら、湯種を一定重量で分ける際に水分蒸発を防ぐためにラップやビニールシートを使用した場合には、くれぐれも異物混入には留意してください。

 色付きのものや厚手のものを選ばれれば、なおさら結構です。