黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

中国のパン事情(出張後記) ~ 南京の菓子屋さん、コンビニとペイストリー?屋さん

菓子屋さん・南京冠生園

 南京では、少し変わり種のところも見てみたいということで、話題の店舗へ行ってみました。

 この南京冠生園は、地元では菓子で有名な店舗らしいのですが、最近では、このような中華菓子店でも棚の一部にパンが並べられていることが珍しくないそうです。

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 もっとも、並べられていますのは焼き立てパンといった商品ではなく、ホールセールの包装製品です。

 仮に日本であれば、老舗和菓子店の一角に連続生産ラインで作られたと思われるパスコのパンが並べられているようなイメージであって、どうも私の目にはミスマッチとしか表現のしようがない光景です。

 ちなみに、販売されているアイテムはロールパン系が多く、菓子パン系ながらシンプルな商品となっていました。

コンビニエンスストア・7-11

 中国に渡りましてから、コンビニは7-11、ローソン、ファミリーマートと、日本での有名どころ3店舗は労せず見つけることができました。

 ただ、店舗数では圧倒的に中国企業のコンビニが多く、それも広い国土故に地域に密着した展開を図っているチェーンストアが広いシェアを占めていると説明を受けました。

 渡航初日には、ファミリーマートとローソンに入ったのですが、今回は南京の7-11です。

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 店内の棚の構成は、日本のそれとほとんど変わりなく、NB製品に交じって多数のPB製品も見受けられます。

 ところで、中国のパンマーケットで気付きました点を記載しますと、ひとつは写真左下にあります日本でも人気のバタースコッチ、そしてもうひとつは写真右下のロールパンです。

 特に写真右下のフラワーペーストを線状に振った製品は『毛虫パン』と呼ばれていて、中国では広く親しまれているようです、…そのネーミングセンスには私の感性が若干追い付けないところでもあるのですが…。

 それとパンには全く関係がないのですが、店内のBGMがウルトラセブンウルトラマンエースウルトラマンタロウといった、それこそ私が幼少の頃に観ていたウルトラマンシリーズのテーマソングだったこと…、選曲の理由を聞いてみたい…。

ペイストリー?屋さん・鮑師博

 SNSで人気が拡散した店舗が鮑師博です。

 店舗の前には、下写真のような行列も…。

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 この店舗での人気商品が右写真の商品です(店の看板には、確かに『Pastry』と載されています)。

 ところで、中国で絶大な人気を誇る肉松という食材をご存知でしょうか。

 日本でいう「(太巻きのお寿司に入っているピンク色の甘い佃煮)桜田麩(さくらでんぶ)」と近い食材で、魚肉を使っている桜田麩に対して、肉松は豚肉を使います。

 主な原料は豚肉、砂糖、大豆油や紹興酒などです。

 話を戻しますが、鮑師博の人気商品はクリームを2枚の半円形のケーキ生地で挟み、その球状になった生地の周りに肉松をまんべんなく付けた商品です。

 甘い生地&クリームと(甘いのですが)肉の佃煮という組み合わせに少々戸惑いもありましたが、あるショッピングモールのフードコートで昼食を兼ねて食してみました。

 このソウルフードは食べ続けていくと、もしかするとハマるかもしれない、…率直な感想です。