食の技術の総合トレードショー
東京ビッグサイトで毎年開催されています国際食品工業展ですが、来年の東京オリンピックの影響もあって従来の会場が使用できず、今年は西展示棟と新たに建設されました南展示等で行われました。
それでもトータルの会場床面積は減ったそうで、確かに各ブースもやや狭くなったような感じが…。
それでも、会場の雰囲気は例年と変わらず、ブースが狭くなったとはいえ、しっかりと連続生産ライン(↓マスダックマシナリーのどら焼き製造ライン)を出展・実演しているメーカーもありました。
ところで、今回の展示会で興味深かった機械設備を紹介しようと思っているのですが、往々にして最新の情報はパンフレットがなかったり、お願いしても写真の撮影は丁重に断られたりと、思った通りの解説がし辛いケースが多々あります。
ここで紹介したい設備は、まだ未発表の装置ですので、写真を添えての解説は叶わないのですが、それでもなんとか表現できればと思っています。
唐突ですが、リテイルベーカリーの商品で餡を織り込んだ食パンを見かけることがあると思います。
生地に餡を挟んでロール成形をして型詰め成形する…、とても機械設備によります連続生産は見込めないと思われそうなのですが、その試作機でした。
流れとしましては、【ベンチタイム後の圧延(通常のモルダー)】⇒【延ばされた生地に餡をトッピング(通常のデポジッター)】⇒【餃子の成形のように包む(今回の開発設備)】⇒【縦長の方向でロール成形(通常のモルダー)】といった内容です。
なんでも10月の展示会以降は、公表するそうですので、もしかしますとこの時期にテストも可能かもしれません。
この食パンと成形方法が近い製品に、これまでも数多く紹介してきました、リテイルベーカリーの食パン:俵成形の角形食パンがあります。
www.santa-baking.work
この製品もモルダーを2回通せば、成形が可能だと知りました。
ホールセールでの装置設備が、必ずしもリテイルベーカリーでの使い方を網羅していないことを知るいい機会となりました。
実は、展示会の前日がパン学校第214期(日本パン技術研究所)の授業日となっていて、たまたまリテイルベーカリーの講習会も開催されている日程だったのです。
有名ベーカリーのシェフが実技を指導していたのですが、そこで目にしたのは、通常のロール成形後に、その円筒形のパン生地を再度モルダーに通す方法でした。
多くの機械設備を見てきたと自負してきた私には、まったく目からうろこの光景です。
こんな使い方もあるのだと…。
ひとつ勉強になったところで、装置化のネタもひとつ増えた、とほくそ笑んでいた一日でした。
次回のFOOMA
来年の2020年は会場をインテックス大阪に移して、6月23日(火)~26日(金)の4日間で開催される予定です(やはり東京オリンピックの影響のようです)。
半年前の12月23日になりましたら、早々にホテルの予約をしないと…。
この展示会の時には、間近ではなかなかホテルを押さえることが大変ですから。