黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

ホールセールのパン 金の食パン(リニューアル)・セブン&アイホールディングス

リニューアル

 セブン&アイホールディングスから発売されていました金の食パンがリニューアルされました。

 新たな『もっちり食感 金の食パン』となって。

 早速、近くのセブンイレブンへ行って、購入してきましたが、 価格は1斤サイズ 4枚スライスで275円(税込297円)と、結構強気の価格設定です。

 それと、7月20日に並んでいた商品の消費期限が7月22日と少し短めです。

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 さて、商品を持った感じは、まずずっしりとした重みを感じます。

 帰宅して、実際に重量を量ってみますと、434gでした。

 日本パン公正取引協議会では、食パン1斤は340g以上と「包装食パンの表示に関する公正競争規約」において必要表示事項としての記載があります。(消費者庁及び公正取引委員会認定)
 実際に、製パン各社から販売されている一般的なホールセールの食パンに関しては、表示内容に整合性を持たせるため、製品毎の重量のバラツキを考慮し、1斤サイズの食パンでは10%程度の余裕を見て、最終的な包装製品が370g程度になるように設計されています。
 そう考えてみますと、確かにこの1斤の食パンの434gは随分重めの商品であることが分かります。

 そういえば、TVで水分を多く含ませているような事を言っていたのを思い出しました。

 ですが、実際のスライス面を見てみますと、膜の厚さにはあまり違和感を感じないのですが、随分と目が細かい感じがします。

 実際に含水率を測定したわけでもないのですが、水分が多いというよりも生地重量そのものが多くなっているような気がしています。

 そして、最終発酵は幾らか若めに出して焼成するといったように。

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  クロージャーのタグには、『焼かずにそのまま食べてもおいしい』との記載がありました。

 で、そのまま食べてみますと、しっとりした食感にほんのり甘い食味が感じられます。

 そして、加熱ですが、包装紙にはトーストではなく、電気レンジで500W 35秒と記載されていますので、その条件で加熱します。

 この食べ方はTVでも紹介されていました。

 加熱され過ぎることもなく、焼き立ての状態を楽しめるのだとか。

 でも、個人的にはやはりトーストして食べた方が好みです。

 さて、クラストとクラムのソフトさに関してですが、焼成方法に関しては気を遣っていることが分かります。

 全体的にやや焼色は薄めで、それでいてサイド部分はしっかりと腰折れしています。

 しかしながら、これも設計上の想定内のようで『こちらの商品はやわらかさが特徴のためミミが折れやすくなっておりますが、品質に問題ありません。』との記載が包装紙に記載されています。

 外観形状以上に、食感を優先したということなのでしょう。

 ここまでの内容だけでも、十分な差別化は図られていて話題性は申し分ありません。
www.santa-baking.work

 最近の生食パンブームの流れに乗って、山崎製パンからもミミまでやわらかい食パンが発売されたことは以前にも紹介しました。

 リテイルベーカリーから発信されたトレンドが、今ホールセールベーカリーまで巻き込んで、さらに大きな流れとなっています。