おもしろいパンを見つけました
実は、中国に出張の際、安い山形食パンが最近になって発売されている、という情報があって、中国No.1メーカーの桃李という製パン会社の製品を先月の出張の際に探していました。
それで帰国後、ふと近くのスーパーマーケットのパンコーナーを見ていると、…なんと山崎製パンから同様の商品が販売されているではありませんか!
早速、購入してみました。
この日本の山形食パンも98円(税抜き)と安いです。
このタイミングですので、どちらの製品が先に上市したか、まだ調べていない私には分からないのですが、同じタイミングで同スペックの商品が市場に出る確率も低いでしょうから、おそらくどちらか先に出した方の情報で類似商品を市場に出した、ということなのでしょうか。
もし、そうだとしても情報の拡散するスピードには目を見張るものがあります。
さて、このスィートブレッドですが、商品の重量表示は4/5斤(1斤は、340g以上)とあります。
重量のイメージとしましては、同社の代表的な商品:ダブルソフトと型生地比容積は同じにして、長さ(1.5斤サイズ)を通常の1斤サイズの長さに変えた感じです。
ですから、一般的な山形食パンのサイズと比較しますと、高さが低く、角形食パンより少し高い程度となっています。
物流面で見てみますと、これなら角形食パンと同様の搬送が可能かもしれません。
ここ最近、ホールセールの製品でなかなかインパクトのある特徴を持った商品にお目に掛れないと嘆いていましたが、そんな中でもやはりトップメーカーは以前にご紹介しました『生食パン感覚』の食パン等、トレンドを捉えた商品をマーケットに提供してくれています。
さて、価格を抑えた、この食パンをもう少し見てみましょう。
上部の山の形状を見てみますと、一般的な玉生地成形ではないような…、山の数が多く、間隔が狭すぎます。
山の数は、4つ山のように見えますが、もしかしましたら3つ山かもしれません。
製品重量が 4/5斤ということは、一般的には安全係数を1.1程度見て、焼減率が11%としますと、3斤サイズの食型を使用した時の生地重量は、340g×(4/5)/(1-0.11)×1.1 = 336g 、となります。
4つ玉なら84g×4、3つ玉なら112g×3、となりますが、成形方法は中間発酵後、ガス抜き、ロール成形して、そのまま型詰め、のように見えます。
それであれば、多少の人手は掛かっても、特別な成形機も必要とせずにラインに載せることが可能かと考えられます。
そして、型詰め・最終発酵後にはウォータースプリッターで縦にカッティングを入れれば、この写真のような製品を作ることはできるかと。
ちなみに内相も角形食パンに近いものを感じます。
少なくとも山形食パンやダブルソフトのような大きな気泡ではなく、角形食パンのような細やかな気泡が印象的です。
私の勝手な推測ですが、生産ラインをうまく回して製造しているとすれば、さすがは山崎製パン、と頷ける商品との感想です。