ひなまつりと言えば、菱餅(ひしもち)?
桃の節句になりますと、女の子がいる家庭では雛人形が春の季節感を出してくれますよね。
その雛人形にはひなあられとかを添えたりしますが、今回はやや強引に菱餅の話から展開していこうと思います。
菱餅は和菓子の一種で、3月3日の桃の節句に雛人形を飾る際に、それと共に供える菱形の餅であり、桃の節句の行事食である、とウィキペディアに記載があります。
宮中で正月に食べられる菱葩餅(ひしはなびらもち)が起源であるという説や諸説あるそうです。
3段3色のお餅の色に関してですが、赤い餅は、先祖を尊び、厄を祓い(はらい)、解毒作用がある山梔子(くちなし)の実で赤味を付けて健康を祝うためであり、桃の花を表しています。
白い餅は、この白い色が清浄を表し、残雪を表現しています。
また、菱の実を入れて血圧低下の効果を得るという意味もあるそうです。
緑の草餅は、春先に芽吹く蓬(よもぎ)の新芽によって穢れ(けがれ)を祓い、萌える若草を喩え(たとえ)ました。
蓬を用いているのは、増血効果がある為だそうです。
そして菱形の形は、大地を表すという説の他、諸説あります。
お米を蒸す
さて前説が長くなってしまいましたが、餅を作る際、工程としてはまずお米を水に充分浸した後に蒸すことになります。
蒸す作業でよく用いられますのが、下図のような『せいろ』で、中華街とかを歩いていますと、よく店先で幾重にも重ねましたせいろで中華まんを販売している光景を目にされた方も多いのではないでしょうか。
ところで、このせいろ蒸しなのですが、通常は最下段のせいろから蒸し上がりのお米を取り出し、追加分は上から載せていきます。
それは、重ねられたせいろの内部では圧力差が生じることから、下段に行くほど圧力が高くなり、蒸し上げる条件として効果的だからです。
一方で、蒸し始めがゆっくりとした蒸し方になることも、作り方のノウハウなのではと考える人もいるようです。
近頃、家庭用の炊飯器でも圧力炊飯器なるものが販売されていますが、狙いどころは同様です。
そのお餅や団子といったお米を原料とします商品を大量に作らなければならない和菓子屋さんや工場は、どのように対応しているのでしょうか。
あくまで一例ですが、蒸練機という装置があります。
見た目にすごく物々しい装置ですよね。
上図容器の前面の扉を閉めて上部より米粉他の原材料と水を投入すると、内部の撹拌棒が回転しながら混合します。
この際、密閉気味の容器内へは蒸気が放出されて加熱するのですが、一般的なボイラーでは3kgf/cm2程度の圧力の蒸気が用いられますので、そこで蒸されますお米は温度が100℃を超えて加熱されます。
この装置の物々しさは、この圧力に耐えるための強度を持たせるために設計された為なんですね。
先述の圧力炊飯器の話に戻ってしまいますが、そこでの説明書きに『103℃』とかの表記を目にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、この100℃を超えた、ほんの数℃が大きく餅の品質に影響してきます。
そのものズバリのデータを示すことが叶いませんので申し訳ありませんが、上図はDCS(示差走査型熱量計)と呼ばれます計測器によるデータで、米等の加熱時に起こります吸熱反応を見ることができるものです。
ここでは、小麦粉生地を加熱した時のデータを示していますが、小麦粉と水だけの系では60℃弱のところで曲線ができていることが分かります。
つまり、この温度帯にデンプンの糊化が起こっていることを示しているんですね。(配合に塩が入ると、この温度帯が変わってきます。これも製造の現場では、ノウハウになっていそうです。)
同様に、炊飯器メーカーの開発担当者のみなさんはお米の100℃超えのデータを持っていることと推測します。
間違いないと思います。
突然ですが、ツイッターを始めました
まだ、ほとんど要領を得ていない素人です。(これから勉強します)
IDは、@SantaBaking です、フォロー頂けます方、よろしくお願い致します。
(こんなご挨拶で、いいのでしょうか? ・・・よく分かっていません、すみません。)