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ふと計算してみたら、とんでもない数値だった!
どうして、こんなに意地になっているのか、自分でもよく分からないのですが、最近になって改めてテストデータを取っていました食パンの型生地比容積を計算してみましたところ、意外な結果が・・・。
私のテストでは、基本的に冷凍生地を使用しています。
その冷凍生地の元のレシピに『2斤型で5玉』との記載から、そのまま3斤型で
5玉×1.5=7.5玉 < 8玉
と、8玉で製パンしていました、少しくらい重くても調整できるだろう、と軽い気持ちで。
ところが、実際の比容積は、
食型サイズ : 120×130×372mm
150g × 6玉 = 900g ⇒ 6.45(型生地比容積) ・・・ さすがにこれを作る気には。
150g × 8玉 = 1200g ⇒ 4.84(型生地比容積) ・・・ 元のレシピに従って。
150g × 9玉 = 1350g ⇒ 4.30(型生地比容積) ・・・ 成形方法が・・・。
150g × 10玉 = 1500g ⇒ 3.86(型生地比容積) ・・・ 一般的な数値(3.8~4.0)。
と、随分基本的な条件から外れていて・・・。
今にして思えば、これまでに作ってきた食パンは確かに焼成後の形状が縮んだ傾向にあった、と。
でも、最終発酵は標準的な時間で噴いてきていましたし、それはテストの過程でセンサーの取り外しが遅かったりだとか、てっきりそんなことが原因と思っていました。
それで、綺麗な食パンを焼くのであれば、玉数を増やすだけでいいのですが、ここで少々気になる点が・・・。
それでも、8玉で作りたい!
この比容積:4.84の食パンが、とてもおいしいんです(あくまで個人の意見です)、計測データ収集後に持ち帰ったパンへの家族の評判も上々ですし。(食感が軽い、・・・重量も軽いんですけどね ♪ )
そうなってくると、(個人的な楽しみのようにもなってしまうのですが)なんとかこの比容積のまま、形のきれいな食パンができないだろうか、と。
さてさて、試作へ・・・
今回も、自前の木箱オーブンの登場です。
この装置、オーブンと称しながら食型温度で制御しますので、温度設定を38℃としますと発酵装置としても転用できます。
冷凍生地は、室温で3時間の解凍後に再丸目を行い、30分のベンチタイムを取ります。
成形方法は、私の好みで俵成形の縦2列の型詰めで行っています、あくまで私の好みです。
今後、生地に混ぜ物をする場合に備える意味と、縦1列で型詰めするにはやはりモルダーが欲しい、との理由です。
ただし、テストデータを収集する場合にはU字成形です、念の為。
最終発酵は、およそ60分で適度な高さまで伸びてきましたが、今回はそれなりに高めのホイロを取ることにしました、焼成終了後の縮みを考慮して。
反省
それが失敗の元でした。
俗にレンガと呼ばれます、上面の角にホワイトラインが出ない形状になっているにも拘らず、生地の繋ぎの部分は凹んだままで、外観形状も中央付近が縮んで反ってしまっていました。
今回の教訓ですが、実はテスト条件のファクターを発酵条件の他にもうひとつ変えていまして・・・、『基本に忠実に一つずつ』ですね。
まだ、先が長くなりそうですので、次回に続く、ということで。