たまたま仕事場の牛乳を買いにローソンに立ち寄ってみましたところ、妙に違和感のあるロールケーキが目に付きました。
もしかしましたら限られたパン菓子の棚で、この商品が結構なスペースを取っていることも、このロールケーキに目が行ってしまった要因なのかもしれません。
ところで、話が横道に逸れますが、最近になって仕事場で飲んでいるコーヒーやミルクが福利厚生費で経費計上できることを知り、今月からせっせと領収書を持ち帰ってます (^^ゞ
さて話を戻しまして、一見間違い探しのように何に違和感を感じていたのかをジッと見ていると、あ~っ、サイズが大きくて巻き数が多い!
こんなところから、今回のお話を始めます。
【 目次 】
しっとりロールケーキ
この商品はローソンの限定商品のようですが、包装紙の裏面を見てみますと、製造元は山崎製パンとなっています。
さすが日本のトップシェアベーカリーだけあって、マーケットに一石を投じるような商品を出してくる頻度は群を抜いていると日々感じています。
しっとりロールケーキ 飛騨高原牛乳入りクリーム使用(125円 税別)
製品特徴
では、最初に気になった製品サイズから見ていきましょう。
巻き数はほぼ4周で、外寸は巾:125mm、高さ:107mm、と巻き数も多ければ、外寸も一般的なロールケーキと比較して大きく作られています。
生地は2枚使用されていて、おそらく1枚であれば一般的なホールセールのロールケーキサイズかと思います。
サンドされているのはバタークリームでしょうか、5mmとまではいきませんが、十分な量の厚みがあります。
概算になってしまいますが、このロールケーキに使用されている生地の長さを測ってみますと、内側:49cm、外側:46cm、この差は私の測定誤差か、もしくは製造時の生地巾のバラツキ?
そして、それぞれの生地は端の方が薄くなっているところを見てみますと、バッター生地を流したすべての部位を使用していると推測しています。(ロスカットがなくて、いいことですね~!)
賞味期限
購入した後に気が付いたのですが、この商品の(消費期限ではなく)賞味期限が1週間ほどあることに少々驚きました。
裏を返しますと、しっかりアルコール製剤が添えられています。
しかも、臭い移りを少しでも軽減すべく、製品とアルコール製剤の間にはシートが1枚挟んであります。(消費者への配慮まで・・・)
食味・食感
商品名に『しっとり』と付けるほどですので、確かにしっとりとした食感は特筆ものですね。
それと、水あめ他の糖の関係か、甘さは随分強く感じ、どちらかと言いますと、カステラに近い食味に思えました。
ミニミニ工場見学 ロールケーキの製造工程
またまた、ミニミニ工場見学の時間で~す。
簡単に、ロールケーキの連続生産ラインについて、解説します。
ケーキ等のバッター生地は、上図右側の平口ノズルで敷き紙を敷いたコンベア上に吐出されます。
オーブンはトンネルタイプでも、ドライブコンベアがキャタピラではなく、1枚のスチール板を繋げたタイプの機種をバンドオーブンと呼びますが、このオーブンの場合には直接バッター生地をコンベア上に吐出する場合もあります。
ところで先のモデル図では冷却が随分短くなっていますが、実際には焼成完了後に20~30分程度は冷却しますので、もっと長いベルトコンベアとなります。
そして、冷却されたケーキ生地は一定の長さでカットされ、仕上げのクリーム等のナッペ塗りを経て、ロールされます。
今回のしっとりロールケーキは、このロールの工程で2枚分の生地を使用して、この太いサイズのケーキとしたのではないでしょうか。
2枚の生地の重なりの部分にそこそこの長さがありますので、勝手にそのような推測をしました。
サンタさんの豆知識 バッチ生産
ところで、大型の連続生産ラインを使用しないでロールケーキを製造する場合ですが、その際には天板に敷き紙を敷いてケーキ生地を作製します。
以前に在籍していました企業を始め、大手メーカーでも試作の際には連続式オーブンで焼く訳にもいきませんので、小ロットの製造時の方法となります。
このサイズの天板はヨーロピアンサイズと呼ばれ、最近の固定タイプのデッキ式オーブンは、この寸法を基準に設計されているケースが大多数です。
このヨーロピアンサイズの天板であれば、400mm弱、もしくは600mm弱の長さの生地が製作できますので、後の工程は規定の長さの生地に揃えた後、先ほどと同じ工程に従って、ロールケーキに仕上げていきます。
雑談
昨夜は、仕事場でこのケーキを包装紙から出してしまったため、自分一人で実食したのですが、ひとりでこの量は少々多過ぎた感がありましたね~。
しかも、夜中の時間帯で食べて⇒仮眠、とお腹周りにもよろしくない食べ方だったと猛省しています。