黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

街のパン屋さん ~ 行き当たりばったり リトルマーメイド & anopan

 先日、タカキベーカリーのミルクフランスを買って持ち帰りましたところ、それでも結局のところ、家族からはリテイルベーカリーのミルクフランスが食べたいとのリクエストがあって、改めてミルクフランス探しで放浪してきました。

 

www.santa-baking.work

 

 さてさて、結果は?

 

【 目次 】

 

リトルマーメイドにて

 タカキベーカリーのミルクフランスがアンデルセンのそれと似ているとのお話を頂きましたので、同系列のリトルマーメイドで買ってこられないか、家族に依頼しました。

 

 ただ、もしも売っていなかった場合、そのままお店を出てくるのも恥ずかしいなら、おもしろそうなパンを買ってきて、と頼みましたところ・・・。

 

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 案の定、この日にミルクフランスはなく、代わりにちぎってトースト(1斤 278円 税別)なる食パンを買ってきたとのこと。

 

 成形はちぎりパンのように水平方向に玉生地4個を並べて最終発酵・焼成を行った食パンです。

 

 製品上部には焼成前にクープが入れられ、薄くカスタード系のクリームが塗られている感じです。

 

 自宅では、ちぎって食べるといった事ではなく、普通にスライスしてトーストしました。

 

 食感はソフトで、食味としては上部のクリームの甘さもあるのですが、生地自体も甘みの味付けが施されていましたので、生で食べても菓子パン感覚で食べられそうな食パンでした。

 

 そして、併せて購入してきましたのが、ういろうをサンドした『ういろうワッサン くろ(230円 税別)』とパニーニ(290円 税別)です。

 

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 パニーニは、改めて生地の感覚を確かめたかったのでお願いし、ういろうワッサンは家族の選択で買ってきたようです。

 

 パニーニはやはり再加熱後のパリパリ感が特徴ですが、生地そのものはソフトでリーンな感じです。

 

 ういろうワッサンは、サンドされているういろうがとにかく大きい!、と。

 

 やや小振りのクロワッサンは、それ単独でも十分おいしい商品ですが、あえて対比してサイズが大きいういろうと合わせたところがポイントなのでしょう。

 

anopan にて

 そして、もう一人の家族はミルクフランスの販売中止を知りつつも、anopanへ。 

 

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 やっぱり売ってなかったぁ、て、そりゃそうでしょ!

 

 で、この日は、バゲット、クロワッサン、ベーコンタマネギトマト、あんバタの他、新製品の桜もち丸(190円 税別)の計5品を購入です。

 

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 さて、フィリングが包餡、もしくはサンドされている桜もち丸とあんバタの断面を見てみます。

 

 あんバタの方は後充填ですから予想通りなのですが、一風変わっていたのが、上図左側の桜もち丸です。

 

 さくら餡が生地表面近くに寄っていて、独特のフォルムを醸し出しています。

 

 ちなみに、桜もち丸の生地は気泡が細かく、桜もちをイメージしたであろうもちもちとした食感のパンでした。

 

サンタさんの豆知識 包餡成形

 そこで、少し疑問に思いましたのですが、この桜もち丸の成形は意図してこのような形にしたのか、もしくはなってしまったのか、といった事です。

 

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 一般的にあんパンの包餡成形は、平たく円形に延ばしましたパン生地に餡を載せて、周囲の生地を被せるように包んでいきます。

 

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 この際、生地上部に集まった生地の端を摘まんで閉じる(上図)のですが、手慣れている作業者は概ね均等な生地量で包むことができ、最後に裏返して閉じ口を下にし、最終発酵を取ることになります。

 

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 ところが、この成形を手慣れていない作業者が行うとどういった事が起こるでしょうか。

 

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 よく見られますのが、生地を閉じるところがなかなか上手くいかず、閉じられるまでどんどん周りの生地を引っ張てしまい、その結果、上図のように最終発酵を取る際の製品下部に多くの生地が偏ってしまう状態です。

 

 私がまだ以前の会社に入社後間もない頃、工場の先輩からあんパンの成形やってみるか?とラインに就かせてもらったことがあります。

 

 その時の成形が正に上図の有様で、その先輩からは大笑いで『薄皮饅頭パンかよっ!』と。

 

 でも、あれから30年経って、現在はマーケットに薄皮饅頭パンがたくさん売られているじゃないですか!

 

 私の先見の目は、あの当時の常識に潰された・・・、な~んてことは微塵も思ってなんかいませんけどね。

 

 私は、anopanさんを信じています・・・から、 きっとこの形状を図って成形されているのだと。