マリアージュ ドゥ ファリーヌ、辻口博啓シェフが厳選した食材を用いて、こだわり(原材料の国産小麦やスペイン製の石窯、等々)のパンを提供する人気のベーカリーです。
マリアージュ ドゥ ファリーヌとは、直訳するとフランス語で「粉の結婚」という意味だそうです。
国産小麦を結婚させるがごとく組み合わせてオリジナルの小麦粉を作り出すのだとか。
【 目次 】
フランスパン生地のペーストリー
名古屋駅名鉄百貨店の催事コーナーにて、マリアージュ ドゥ ファリーヌが出店していましたところ、家族がここの独創的なパンを買ってきてくれました。(いつも、家族には感謝です)
外観
こちらのペーストリー(270円 税別)ですが、一見しましたところ、厚みのあるリーフ形の商品です。
おそらく、油脂の折込み後、三つ折り等を複数回行って、シート生地を作ります。
そして両端を内側に折った後に、中央で二つ折りにした棒状の生地を一定の厚みでカットしています。
パンの裏側を見てみましても、そのまま素直な形状が見られます。
おそらく、連続生産ラインでも、手作業でも作り方は大きく変わらないような気がしています。
ところで、この商品で気になった点は形状ではありません。
店舗にありました商品の説明コメントには、フランスパン生地にバターを折り込んだと記載されていたそうです。
食味・食感
表面には薄く液状の甘味料が塗ってあるようで、食べた瞬間にほのかな甘さが口に広がりますが、パン自体にそれほどの甘さは感じられません。
その食味は、食感と非常によくマッチしています。
食べた時の歯応えがしっかりしていますので、表面に軽く塗った甘味料と小麦の風味が感じられる生地をよく噛んで口の中で混じり合っていきます。
そこまで、設計されたパンなのかとちょっとした感動さえも覚えます。
アップルパイ
もう一品が、少し大きめのアップルパイ(650円 税別)です。
連続生産ラインの工場であれば、幅広のシート状にリンゴのフィリングを吐出して、上生地を重ねてから、縦と横にカットしますが、リテイルベーカリーでは、このようなスクエアの商品を作る際にどのような操作をしているのか、正直なところ、よく知りません。
カット面の層の出方は、シート生地の作り方とカット方法に大きく影響を受けます。
そして断面を見てみますと、予想外に生地の端までリンゴのフィリングが随分たっぷりと充填されていることが分かります。
う~ん、フィリングをしっかり入れて、さらに生地から漏れ出さないようにするのは手作業の方が上手くできるのでしょうか。
まだまだ、勉強です。
ミニミニ工場見学
今回は、フランスパン生地ということで、ミキサーについて解説します。
上写真のミキサーはスラントミキサーと呼ばれるタイプで、実際に稼動しているところを私は日本でほとんど見たことがありません。
使用としましては、生地ボウルはスパイラルミキサーと同様に中心軸で回転するのですが、ドウフックがカニのはさみのような形状をしていて、見るからに硬い生地をミキシングすると言わんばかりの様相をしています。
もちろん、このカニのはさみフック(正式にはこんな名称ではないと断言できますが、すみません、名称を知りません)は先端を、生地ボウルの流れ方向の先に向けて使用します。
コロナ騒動鎮静後の計画
マリアージュ ドゥ ファリーヌの店舗は、三重県の湯の山温泉近くにありますアクアイグニスという施設内にあります。
ここには、この石窯パンのリテイルベーカリーの他に、和食やイタリアンのレストランや温泉、宿泊施設の他、ツジグチファームと呼ばれますいちご園も併設されていて、一日いても(泊り掛けでも)十分に楽しめる施設のようです。
隣の県ですし、県をまたいでの移動も解除されれば、是非行ってみたい施設の最有力候補です。
欲を言えば、いちご園でのいちご狩りが5月までのようですので、もう少し早く行けたらと、それだけが少し心残りではありますが。
湯の山温泉は、近くに日本最大級の規模を誇ります御在所岳(1212m)ロープウエイがあり、まだ幼い頃に一度言った記憶がある程度ですが、ゴンドラの窓から見た濃尾平野、 伊勢湾、知多半島の絶景がおぼろげながら記憶に残っています。