黒猫サンタさんのパン作りブログ

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ラトリエ ドゥ プレジール ~ 食べログ 東京 パン 人気ランキング 第1位

 これまで食べログ・東京 パン 人気ランキングを参考にいくつかの店舗を訪問してきましたが、今回はそのランキング第1位(2020年7月1日更新)、2967店の人気の頂点に立つ ラトリエ ドゥ プレジール(祖師ケ谷大蔵)へ行ってきました。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 お店にも、当然扱われています商品にも大いに興味ありありの面持ちで出掛けてきましたリポートです。

 

【 目次 】

 

ラトリエ ドゥ プレジー

 小田急小田原線の祖師ケ谷大蔵駅を降りて5分ほど歩きますと、そのお店はあります。

 

 けっして、大きな店舗でも、目立つ店構えでもなく、地元に密着していて常連のお客さんに愛されている感のある雰囲気でした。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 月・木曜日が定休日で、開店も12時と比較的遅い時刻でしたものの、開店後10分程度遅れて到着した時には、既に5~6人の行列ができていました。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 最近は多いのですが、新型コロナの影響で店内へ入れますのは3名までと制限が掛けられています。

 

 ソーシャルディスタンスのためには、仕方がありません。

 

 そして、店内は撮影が禁止となっておりましたので、店内の様子は文面のみでの解説となります。

 

購入した商品について

 ラトリエ ドゥ プレジールでは、曜日限定の商品がいくつかあります。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 ここは正直に、今回が初めての来店であることを店員の方に伝え、おすすめの商品を教えて頂きました。

 

 そして今回は、パン オ フリュイ ルージュ2018、店名にもなっているプレジール、そして、日替わりバゲットの3品を購入です。(プレジールと日替わりバゲットは、曜日限定の商品です)

 

パン オ フリュイ ルージュ2018 (Pain aux fruits rouge2018)

 ラトリエ ドゥ プレジールの人気No.1商品のようです。

 

 価格は量り売りの1g・3.8円(税込)となっていて、今回は1/2本で1,071円です。(注文の仕方としては、スライスしてもらって〇〇枚といったことも可能だそうです)

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 パン オ フリュイとは、木の実やフルーツふんだんに使用したぱんのことで、お店の説明では、ピスタチオ、クルミ、ヘーゼルナッツ、ピーカンナッツマカダミアナッツ、アーモンド、カシューナッツ、イチジク、サルタナレーズン、カレンズ、クランベリー、サンマスカットレーズン、レッドレーズン、いよかんピール、オレンジピール、グリュエドカカオ、黒胡椒を入れて生地を作っているのだそうです。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 そして、ルージュという名称は、水を一切使わず、山葡萄果汁のみを使い練り上げているところに由来しているのでしょう。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 他の商品も外観形状の傾向は同様なのですが、ハード系の商品にしては、生地の腰が出ていない、つまり生地底面が持ち上がっていない特徴があります。

 

www.santa-baking.work

 

 以前にランキング3位のシニフィアンシニフィエの商品についてのリポートで、高加水の生地である旨を解説しましたが、同様の傾向が見られます。

 

 もしかして、高加水のトレンドが来ているのかもしれませんね。(実は、ホールセール商品にもこのような流れが少し出ているようです)

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 生地の断面からは、まず山葡萄果汁のみを使って練り上げた生地の色が確認できます。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 そして、スライスしますとより鮮明に見て取れるのですが、生地に混ぜ込んでいます木の実やフルーツの量がおそらく生地以上に使われていると推測します。

 

風味・食味・食感

 噛んだ際の食味は、混ぜ込まれた木の実やフルーツが前面に出てきますが、風味はそれに先立ちまして山葡萄果汁のそれが口の中に広がります。

 

 生地の食感は、クラストはカリカリしていますものの、クラム部分は非常にもっちりしています。(もっとも、全体的な感覚としては、混ぜものである木の実やフルーツのつなぎのようなイメージでしたが)

 

プレジール (PLAISIR)

 店名にもなっているほどの商品ですので、原材料のこだわりは強く、5種類のオーガニック小麦粉を使って仕上げています。

 

 今回は、小さいサイズの方を購入し、490円(税込)でした。

 

 水曜日・土曜日・日曜日限定の商品です。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 今回購入しました、すべての商品について言えるのですが、クープの入れ方が非常に特徴的です。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 そして、この商品も側面から見てみますと、外観が流れたような形状になっていることが分かります。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 そして、気になっていたことなのですが、底面の手粉の量が非常に多く、焼成後にもくっきりと白く残っています。

 

 つまり、ここまで手粉を使用しなければならない理由があるのでしょう。(なんだか、半沢直樹の推理っぽくなってきてしまいましたが、高加水の生地と考えれば、つじつまが合います)

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 内相は、ハード系製品によく見られます、大小の気泡が共存している状態で、その気泡はとても光沢があります。

 

風味・食味・食感

 小麦本来の風味・食味が噛んだ際に伝わってきます。

 

 そして、生地の食感は、クラストはカリカリしていますものの、クラム部分は非常に持っちりしていて、高加水生地の特徴が出ています。

 

日替わりバゲット

 日替わりで製造しているバゲット(460円 税込)になります。

 

 甘味を引き出したバゲットは、水・土・日曜日限定の商品です。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 クープは、小さくクロス状に入れられています。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 そして、やはり底面は手粉がしっかりと付いています。

 

ラトリエ ドゥ プレジール

 

 内相の傾向は、プレジールと同様で、色合い的には使用されています小麦粉由来でしょうか。

 

風味・食味・食感

 甘みを引き出したバゲットでしたが、あまり意識せずに普通においしいと思って食べていました(すみません)。

 

 食感は、クラストのウェイトローラーが高い分、カリカリ感が感じられますが、やはりクラムのモチモチ感は健在です。

 

使用されているオーブンについて

 写真撮影は叶いませんでしたが、店内を見た感想としまして、非常に使い込まれた機材が並んでいた感想です。

 

 オーブンは珍しく、㈱ワールド精機製のデッキ式オーブン・FLAME(フラーム)が入っていました。

 

 さすがに機種まではわかりませんでしたがワールド精機という会社は電気式も製造していますが、どちらかと言いますとガス式オーブンで特に知られるオーブンメーカーです。

 

 もしかしまして、ラトリエ ドゥ プレジールの製品特徴がガス式オーブンによる焼成条件からも来ているとすれば、これはこれで非常におもしろい結果かと思います。

 

雑記・山下と豪徳寺の駅、他

 私のような田舎者は乗換えができるような駅は、同じではないにせよ(名古屋で言うところの、栄と栄町のように)類似した駅名と思い込んでいたのですが、東京では通用しないようです。

 

 この日は、ランキング第4位のブーランジェリー スドウ(松陰神社前)から東急世田谷線に乗って、途中小田急線に乗り換えますところ、豪徳寺の駅名を待っていてもなかなか到着せず、結果、終点まで乗り過ごしてしまいました。

 

東急 山下駅

(東急世田谷線山下駅から向こうに小田急線を臨みます)

 

 実は、東急世田谷線の駅名は山下駅で、乗換えの小田急小田原線の駅名は豪徳寺駅とまったく関連性のない駅名なのだと、その時に知りました次第です。

 

 よく調べていない自分のミスですが、思い込みはよくないと反省しきりです。

 
 近い内に、同日に訪問しましたブーランジェリー スドウについても記事をアップする予定です。

 

 最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。