黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

苦味料・あまり見掛けないパンの原材料 ~ TETRA CONTA(テトラコンタ)

 苦味料と書いて『くみりょう』と読むようです(にがみりょう、ではないようです)。

 

 ふと目にしました包装紙の表示から、今回は珍しく原材料について記載することにしました。

 

 そして記事のサムネが奇抜なパンの断面と思われたかもですが、以前( ↓ の記事)に似た感じの画像に対しての『サムネがきもい』とのブクマのコメントに凹みながらも(私、すごく打たれ弱いんです)、また性懲りもせずに似たような画像を上げてしまいました。

 

www.santa-baking.work

 

 今回は、併せて食べログ EAST パン百名店(東京を除く東日本)で51位、愛知県8位に今年初めて掲載されました TETRA CONTA(テトラコンタ)について、リポートします。

 

【 目次 】

 

苦味料

 たまたま、間食用に購入しました菓子パンの原材料表示を見ていましたところ、その中に苦味料といったものが含まれていました。

 

 甘味料、香辛料、酸味料、調味料、香料等々といったものは、よく目にしますが、?苦味料は正直なところ記憶の中になく、いい機会と気になって調べてみました。

 

配合表示 苦味料

 

 ネットで調べてみますと、苦味料はカクテルに使うビターやビール醸造におけるホップなどのほかはまず使用されない、とのことでした。

 

 ですが、一般的に苦味という食味は嫌われるケースが多いものの、ビールやお茶、コーヒーなどでは苦味も重要な味の要素となります。

 

 そして効用では、適度の苦味は胃を刺激して、胃酸や消化酵素の分泌を促す作用を示したりするそうです。

 

 具体的には、コーヒーの種子又はお茶の葉から抽出、精製して製造されるカフェインやグレープフルーツの果皮、果汁又は種子由来のナリンジンといった苦味料があります。

 

購入の菓子パン

 ところで、今回購入しました菓子パンですが、少々残念な感想ですので商品名はあえて伏せることにしました。

 

 包装紙から取り出した時点で、『ホワイトラインが出ていない』『触感が硬い』、

食べた時点で『生地がパサついている』『とにかく甘い』。

 

 食感の硬さや生地のパサつきは、おそらく対流式のラック式オーブンで焼成していると思われ、(ホワイトラインが出ていない)外観通りの品質でした。

 

 食味の甘さに関しては、苦味料は?と、つい思ってしまって・・・もしかしましたら、抹茶の食味調整でしょうか。

 

TETRA CONTA(テトラコンタ)

 さて話題は変わって、名古屋市東区、地元ではお嬢様学校として名高い金城女子中学校と女子高等学校の近くに、このベーカリーショップがあります。

 

テトラコンタ

 

 以前は、この近くをあまりに頻繁に歩いていましたので、今年の食べログ EAST パン百名店に掲載されていることを知った時には、ちょっとした驚きでした。

 

 どうして頻繁に歩いていたか・・・、この場所、敷島製パン(パスコ)本社・テクノコアのご近所なんです。

 

 今回(も家族にお願いして)購入しましたパンは上写真の3品ですので、ひとつずつ見ていきましょう。

 

雑穀カレーパン(210円 税込)

 人気のカレーパンのようです。

 

テトラコンタ

 

 パン粉が塗(まぶ)してあって揚げた感もありますが、フライではなく、BAKEしています。

 

 焼くことで生地への油分の浸透が抑えられていて、その分ヘルシーな製品に仕上げられています。

 

テトラコンタ

 

 生地底面を見てみますと、天板に接している部分がくっきりと濃い焼色に着色されていて、焼いていることがよりはっきりと分かります。

 

 おそらくフライする際の時間ほどは焼成時間が短くないと思いますので、デッキ式オーブンを使用していたとしますと、オーブンの下火は設定温度が200℃程度で、生地温度が底面で170~180℃辺りまでは上昇しているのではないでしょうか。

 

 ちなみにコンベクション式オーブンでも、このような焼色は着色が可能ですので、今の時点ではオーブンの機種の特定までは難しいです。

 

テトラコンタ

 

 そして、雑穀カレーパンのネーミングの通り、断面を見てみますと生地の中にはたっぷりの豆類を主とした雑穀が包餡されています。

 

 食べてみた感想としては、カレーのルー以上に雑穀の存在感があり過ぎです。

 

チーズのパン(210円 税込)

 軽い食感で、やや引きが感じられる生地のハード系製品です。

 

テトラコンタ

 

 表面の光沢やクラストの食感から、焼成時には初期に蒸気を使用していると推測します。

 

 しかも表面にはクロス状にクープが入っているのですが、そのクープの跡が元々表面に出ていた部分と近い状態に仕上がっています。

 

 おそらく、ずいぶん大量の蒸気を使用しているのではないでしょうか(蒸気の加熱で生地表面温度を80℃以上まで加熱していると思われます)。

 

テトラコンタ

 

 そして、生地断面の内相からは縦方向にとても伸びている状況が伺えます。

 

 チーズは生地に練り込まれていて、その粗い面からアンダーなミキシング状態が推測されます。

 

 食べてみた食感としましては、やや弾力のあるクラムとやや引きのあるクラストが心地良い噛み応えと歯切れとなっています。

 

ピーナツクリームサンド(160円 税込)

 こちらもTETRA CONTAの人気商品とのことです。

 

テトラコンタ

 

 白焼きのソフトな食感の生地が、ロールパン形状に成形されています。

 

テトラコンタ

 

 ピーナツクリームは、ピーナツの粒々が確認できます(個人的に食べた時の食感も好きです)。

 

 この商品は、注文を受けてから生地を腹割りカットして充填する方式を採っていて、そのフレッシュ感もいいですね。