黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

Johan(ジョアン)の角形食パン ~ バターオイル・サブール(SAVEUR)

 ジョアンは三越百貨店を中心に展開するインストアベーカリーです(名古屋では、栄の三越にお店が入っています)。

 

 個人的に、ジョアンと言えば量り売りが人気のミニクロワッサンのイメージが強かったのですが、そのお店で家族が食パンを購入してきてくれました。

 

 今回は、ジョアンの食パンと、トーストには欠かせない油脂に関連して、サンプルで頂きましたバターオイル・サブール(SAVEUR)についてリポートします。

 

【 目次 】

 

Johan(ジョアン) 

 神戸にて創業したドンクがフランスのパン職人ローラン・ジョアン氏とともに立ち上げたブランドがジョアンです。

 

 ローラン・ジョアン氏は、フランス在住の頃、(家族4人の経営で)お店の厨房を深夜3時からスタートさせて、平均して1日1,000kg仕込んでいたそうです(バゲットの本数に換算すると、3,000本にも及ぶとか)。

 

 なお、クロワッサンの焼成にはコンベクションオーブンが使われている印象が強いのですが、バゲット等のハースブレッド(直焼きパン)には、フランス・ボンガード社製の内扉式デッキオーブンを使用しているようです。

 

モーニングファースト (258円 税別)

(⇒ BlauGrana10さん、コメントをありがとうございました。価格を記載しました。専門店の高級生食パン(400~500円程度)と比較しますと、全然安いです。)

 今回あまり写真が撮れていません。

 

 実は、正直なところ、当初はあまり期待しておらず、ツイッターでささやく程度と高(たか)を括(くく)っていたからです。

 

ジョアン

 

 サイズ的には、1斤サイズなのですが、重量がわずかに1斤(340g以上)に届きません。

 

ジョアン

 

 原材料表示も、小麦粉以下、シンプルな配合となっています。

 

ジョアン

 

外観

 焼き色は標準的な、きつね色です。

 

 当初、あまり期待をしていなかった理由の一つが、上部角のホワイトラインがきれいに出ておらず、発酵過多と思われたからです。

 

 ただ、生地の上面をよく見てみますと蓋に押し付けられて出来ました”S”のマークが(このSマークの意味が、調べてみても分かりません)。

 

 このSマークを付けるがための発酵条件なのかもしれません。

 

ジョアン

 

 クラストの厚さは、上面、側面、底面共にほぼ同等の厚さです。

 

 デッキ式オーブンで焼成したのであれば、食型同士の間隔は十分に離されて窯入れされていると思われます。

 

 ところで、この少し台形気味の形状・・・、少し焼成時間が長過ぎたとか。

 

内相

 第一印象でクラムが白く見える内相は、膜が薄くよく伸びていることを示しています。

 

 カギ穴、底詰みもなく、実際に膜も薄くてきれいな内相です。

 

風味・食感・食味

 素朴な小麦とほのかなバターの風味が感じ取れます。

 

 そして、もっとも予想を覆されましたのは、クラストの食感、クラムの食感です。

 

 しっとりとしていながら歯切れがよく、余計な引きもない、それでいて噛んでいる端(はな)から小気味いいほどの口溶けとのど越しを感じます。

 

 はっきり言って、十二分にリピートしたい気にさせてくれました食パンです(ジョアン恐るべし。今頃になって気付いた次第です(反省!))。

 

 飽きないおいしさとは、このようなものかと実感しました。

 

トーストにバターオイル

 個人的に、食パンはトーストして食べるのが好きです。

 

 そして、風味の好みはバターなのですが、この油脂は如何せん融点が高く、塗りながら溶かすという操作がなかなか大変です。

 

 という事もあって、日常的にはバター風味のマーガリンが常用している油脂なのですが、昨今のお付き合いの中でバターオイルをサンプルとして頂くことができました。

 

 最初から液状という事は、トースト直後に慌てて塗らなければといった気遣いも不要になります。

 

 それに加えて、塗ってからトーストすることもできるのでは、といった思いもふと頭をよぎり、そうなりますとやらずにはおられない性格です。

 

バターオイル

 

 さっそく、ジョアンの食パンに塗り、トースト・・・と思いきや、調子に乗って少々垂らし過ぎました。

 

バターオイル

 

 新たなトーストの発見(もちろん、いい意味で)と共に、この後”追いバターオイル”でさらに楽しみ方が増えた次第です。

 

サブール(SAVEUR)

 今回使用しましたバターオイルは、正確にはオランダ製造の分別バターオイルが67.5%、植物性脂肪分が32.0%の油脂・サブールです。

 

 販売元は、ミヨシ油脂です(業界紙の連載の執筆関係で訪れていました)。

 

バターオイル

 

 ボトルは400g入りですので、バターの密度を0.9g/cm3とすると、容量としては444ml程になります。

 

バターオイル

 

 密封ボトルが嬉しいところです、鮮度長持ちですから。

 

 きのこの炒め物にも使って一品を(私は料理ができませんので、家族が)・・・と、トースト以外にもおいしく頂いています。