前回の投稿で、北海道チーズ蒸しケーキのリポートの際、末尾に冷凍の紹介をさせて頂きましたところ、ブログだけではなくツイッターからも多くのコメントを頂きました。
私自身、このような経緯で記事を投稿することが初めてなのですが、せっかくの機会ですので、今回は『試してみましたバージョン』で冷凍した北海道チーズ蒸しケーキをリポートしたいと思います。(えっ、表情が硬いですか?・・・不慣れなもので)
【 目次 】
北海道チーズ蒸しケーキ、再び
今日はローソンで北海道チーズ蒸しケーキを購入しました。(冷凍後、14時過ぎに食べましたので、夕食時は少々お腹が張って・・・)
仕事場には、240ℓの業務用冷凍ストッカーがありますので、そこで凍らせます。(通常は、テスト用の冷凍パン生地等をストックしています)
包装紙
包装紙の内側には、うっすらと結露した水滴が付着しています。
あれ? 前回の時と包装が少し違っています。
そう、『凍らせてもおいしい』のシールが、まるでこの記事を書かんとすることを予知していたかの如く貼られています。
ところで、この時はあまり気にしていなかったのですが、シールの吹き出し部分に何やら模様が・・・。(後に続きます)
外観
さて、製品を取り出しますが、今回は凍っていますので、持った時、前回のように製品が凹んだりすることはありません。
外観も小さな氷の結晶が付いていたところが光っている程度で、大きな違いは見られません。
内相
今回は、まず縦にカットしてその断面から内相を見てみます。
生地が凍っている感覚はあるのですが、パンナイフの刃は、スムーズに生地に入っていきます。
内相は気泡が細かくて、均一で、それでいて底の部分が詰んでいることもありません、とてもきれいです。
ところで、この時点で包装紙に貼ってありますシールの吹き出しに見えていました、なにかの模様のようなものはきれいになくなっています。(またまた、後に続きます)
ちなみに、チーズ蒸しケーキを載せている白いお皿は、以前のヤマザキ春のパンまつりで点数を集めて交換したお皿です(使い易くて、とても重宝しています)。
食感
そして、たべ易く四分割にカットして、実食です。
写真では見づらいかもしれませんが、この時点で製品を冷凍ストッカーから取り出してから5分ほどが経過している状況で、製品は表層から5mm程度の部分が既に解凍されていて、その部分は普通に冷たいチーズ蒸しケーキの状態です。
そして内側の凍結している部分は、当然解凍部分より歯応えはあるのですが、ソフトクッキーのような状態でサクサク普通に噛めます。
当然のことですが、噛んだ瞬間に冷たさが伝わってきます。
これまでにない食感+触感を感じられることは間違いないですね。
風味・食味
いつもの風味・食味に冷感が加わって、まろやかさ⇒凝縮した味わい、のような感覚と表現していいのでしょうか、少々風味・食味が濃くなっても受け止められるといいますか、ある意味さっぱりと後味を残さず食べられるような感じです。
すみません、本当に表現が難しいです。(冷凍したままの風味・食味を比較したことはあまりありませんので ☜ 言い訳です)
状態の経過
カットしたことも影響しているかもしれませんが、この後室温で10分程放置しておきましたところ、すでに凍結している部分はすべて解凍されて、普通の冷たいチーズ蒸しケーキになっていました。
『凍らせておいしい』を体験するには、冷凍庫からの長時間の放置は避けたいところです。
包装紙のシール
さて、気になっていました包装紙のシールですが、よく見てみますと『冷たく冷やすと文字が出ます。』との記載が。
という訳で、中身を外しました包装紙のみを冷凍ストッカーに入れてみます。すると、
あの吹き出し部分には『さあ☆めしあがれ』の文字が浮かび上がってきました。
でも、包装紙が冷えていないと読めませんよ~、山崎製パンさ~ん!
冷凍した時の生地の熱物性値
なんとなく、今回のケーキが冷凍庫から取り出されて解凍されるまでに掛かった時間は、感覚的に短かくなかったですか。
多くの食品は、その内部に水分を含有しており、比熱や熱伝導率といった熱物性値は水の影響を大きく受けます。
上のグラフはパン生地の(有効)熱伝導率を対温度でプロットしたものなのですが、凍結温度を境に凍結後の値は凍結前と比較して2~3倍に顕著に高くなっていることが分かります。
これは、パンやケーキを冷凍すると熱の伝わり易さは、冷凍前の2~3倍高くなることを示しています。
そして比熱の場合、今度は逆に凍結温度を境に凍結後の比熱の値は凍結前と比較して1/3~1/2倍に顕著に低くなります。
つまり、パンやケーキを冷凍すると、熱が伝わり易く、さらに一定量の熱エネルギーで温度が上がり易くなるため、冷凍時と比較して解凍の時間は短くなるという訳です。
感想
とても、おもしろかったです。
この季節ならではの体験でしたし、解凍の速さは理論的に頭には入っていたものの、実体験で具体的な感覚を身に付けられたことは貴重でした。