黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

焼く

オーブンキックと焼き縮み : 珍しいものが見られますよ~!

焼いている最中にパン生地は伸びて、そして縮みます! パン生地の発酵を取って窯入れしますと、オーブンキックで生地は膨張してボリュームアップします。 パンを膨張させる、作用するこのような一般的な力を工学的には推進力(Driving Force : ドライヴィン…

これがなかなか難しい…パンを焼きながら同時に水分蒸発量を量る!

木箱のオーブン再び? 突然ですが、好みの食感のクラストってありますか、そしてパンのクラストはどうやってできていくのかご存知ですか。 先日は、角形食パンが焼けていく過程で周辺の生地が圧縮されていくことを解説しましたが、この他に『乾燥して』『焼…

蒸気を使ってパンを焼く

蒸気を使う意味とは? パンの焼成に蒸気を使用するケースは、さほど珍しいことではありません。 ハード系のパンには多くの製品で焼成の冒頭に蒸気を使用しますし、その使用量もフランスパンとドイツパンでは大きく異なってきます。 焼成の初期に蒸気を使用し…

角形食パンを焼いている時でも、パン生地は動いてる?

クラストは、どのようにしてできていくのか 『焼く工程でパン生地が動く』このテーマを掲げると、概ね『オーブンキックで生地が膨張するのだから』とご指摘を受けそうな気がします。 では、外形が確定している角形食パンの場合はどうでしょう。 ここで話題と…

リベンジ 寒い部屋でのパン作り

まだ、合格点には届かない… 先週の製パンで、何とも無残な結果に終わった初焼成でしたが、それを教訓に再チャレンジで製パンに挑みました(こうなってくると、データどうこうより、もはや意地ですね)。 とにかく、前回は寒い室温の影響で成形でのガス抜き・…

失敗から学ぶこと 無残…初焼きの食パン

今年最初に焼いた食パン 初焼きは少しオリジナリティを出そうと、これまでのテスト条件とは趣向を変えて、食パンを焼いてみましたが…。 結果は、大失敗! 要因も、今から考えますといろいろとあって、一度に重なるとこんな悲劇になると思い知らされた次第で…

オーブンの制御(4) コンベクションオーブン(温度と風速)

温度のバラツキ・風速のバラツキ コンベクションオーブンは、その名(convection)の通り、空気を媒体とした対流熱伝達によって炉内のパン生地を加熱するオーブンです。 パンを入れる焼成室には高温の空気が循環していますが、その風速はオーブンメーカーによ…

オーブンの制御(3) 温度表示

良いオーブンって? こんなお話をよく耳にします。 『当社のオーブンは、とても安定していますので、天板を入れた時にも炉内の温度はほとんど下がりません。』 いやいや、そんなことが…、と思ってしまうのですが、これが案外と信じているユーザーの方々が多…

オーブンの制御(2) デッキ式オーブン・下火

オーブンキック パンの焼成において大多数の製品で求められている条件が、十分なオーブンキックを起こすことができる初期の下火です。 石窯オーブンのところでも解説しましたが、できれば生地や天板が直に接している部分に十分な熱エネルギーの保有が求めら…

オーブンの制御(1) デッキ式オーブン・上火

計測制御(センシング&コントロール) オーブンに限らず、パンを加工する機械設備を良好な状態で動作させるためには、温度や湿度、重量、位置、圧力といった状態量を計測して、その計測値を基に制御する機能が必要になってきます。 生産ラインにおいて計測(…

オーブンの特性(3) ~ 石窯オーブン

石窯の特徴 比較的最近になって、スーパーでの石窯オーブンで焼いたパンの棚が確保されてきていることを実感するようになりました。 それでは、石窯オーブンで焼成した製品には、どのような特徴があるのでしょうか。 それを知るためには、石窯オーブンで焼成…

オーブンの特性(2) ~ コンベクションオーブン

コンベクションオーブン コンベクション(= 対流)の名前の通り、空気を媒体としてヒーター等の熱源から熱エネルギーをパン生地に伝えるオーブンです。 このオーブンは、基本的に庫内の空気の温度が設定値に保持されれば安定してパンを焼成できますから、予熱…

オーブンの特性(1) ~ デッキ式オーブン

デッキ式オーブン 歴史を遡ると紀元前の古代ローマ時代にパンを量産する礎が確立された頃、石質材を組み上げて作られたオーブン(固定窯)は、機能的には既に現代のデッキ式オーブンに非常に類似したものができあがっていました。 パン生地への主な熱移動の形…

骨休め ・・・ あまりアカデミックではないけれど。

事の成り行き 妻の実家から庭で採れたブルーベリー(果実&ジャム)を送ってもらったので、これを使って食パンを焼いてみました。 正直なところ、これまでは研究を目的としたデータ収集でのパンしか焼いてこなかったこともあって、骨休めと言いますか、息抜き…

オーブンの科学(その3 下火・伝導)

伝導という加熱方式 パン生地を焼成する際には、天板なり、直焼きのハースブレッドにしても炉床なり、なんらかの固体の上に載せて加熱調理を行います。 形態が異なるものを挙げるとすれば、ドーナツのように油で揚げる製品やベーグルの焼成前の処理のように…

オーブンの科学(その2 上火・輻射)

輻射という加熱方式 輻射伝熱は、遠赤外線効果に代表されるように電磁波として食材に照射されて加熱をします。 最近では、石窯パンといったカテゴリーの商品も数多く市場に出回っていますが、この輻射伝熱(遠赤外線効果)を謳っているケースが大勢を占めます…

オーブンの科学(その1 上火・対流)

パンを焼く設備 (オーブン) これまで、パン生地目線で温度との関係を追ってきましたが、今日は少し視点を変えて、そのパン生地を加熱する機械設備:オーブンについて解説していきたいと思います。 ご存知の通り、オーブンは、食品を収める空間を持った加熱機…

パン生地の中で何が起こっているのだろう? (その2)

注目する温度 (70℃~) パン焼きのおもしろさは、いくつもの異なる現象が一つの生地の中で同時に進行するところにあります。 パン生地を内側から押し出す力は、炭酸ガス、アルコール、水分ですので、これ等の溶出、蒸発といった現象が平衡状態となる温度(~10…

パン生地の中で何が起こっているのだろう? (その1)

パン生地の中で起きていること 小麦と水を混ぜ合わせて生地にして、発酵させて焼いていく…。 その工程の中で、パン生地は外部からの力や熱によって変化していきます。 今日は、熱の作用によってパン生地内で起きていることについて、書き足すことにします。…

昨日、焼いたパンは…

テストサンプルの、その後… 昨日テストで焼いた食パンは、実は卵サンドになって、その日の昼食になっていました。ちなみに焼き上がり時間は、深夜のAM2:00前といった時間帯です。焼きあがって、数時間後の食パンは柔らかすぎて切れ込みを入れるのも一苦労だ…

こんな食パンを焼いてみました

角形食パン 日本で主流のパンは、なんといっても食パンです(これ、世界的に見ると非常に特徴的です。なにしろ、国内でパンに使用される全小麦粉量の約半分が、食パン用に消費されているのですから)。その食パンの中でも、もっともポピュラーな製品は角形食パ…