黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

ドーナツフライヤーの加熱構造 ~ ミスタードーナツ・おうち de MISDO HALLOWEEN

 ミスタードーナツで秋の味覚さつまいものシリーズが始まったと少し前に聞いていたのですが、なかなか足を運ぶことができず、前回のもちシリーズに続いて、やっとお店に着いたと思いきや・・・。

 

www.santa-baking.work

 

 まだ、お芋シリーズは販売されていたのですが、その次のハロウィン企画のドーナツが既に並んでいるではありませんか!

 

ミスタードーナツ

 

 という訳で、急きょ、ミスドHALLOWEENのリポートに切り替え、併せてドーナツを揚げるための装置:フライヤーについて解説します。

 

(訂正とお詫び)

 さつまいもドの発売は、おうち de MISDO HALLOWEEN とおなじ9月4日(金)でした。

 すみません、私の勘違いで、9月4日に発売されるドーナツがさつまいもドしか知らなくて、てっきり次の企画のドーナツが出てしまったとばかり思っていました。

 ここに訂正して、お詫び致します。m(__)m

 

【 目次 】

 

ドーナツフライヤーの構造

 ドーナツは一般的に180℃程度の油でフライしますので、当然、その温度まで加熱するヒーターが必要になってきます。

 

ドーナツフライヤー

 

 固体から液体といった状態変化が起きなければ、一般的な物質は温度の上昇と共に体積が膨張しますので、ヒーター付近で加熱された油は油層上部まで自然対流によって移動します。

 

 では、この時、加熱源であるヒーターの下ではどのようなことが起きているのでしょうか。

 

 実は、ヒーター下部では密度変化によります対流も起きることはなく、それなりに加熱はされてもヒーターの上側程にまでは温度が上がらないことが分かっています。

 

 つまり、加熱された油はほぼヒーターより上の層で対流して循環しています。

 

展示会にて

 この業界の人であれば、関係する展示会でこのようなフライヤーが出展されているところを目にした人も多いと思います。

 

ドーナツフライヤー

 

 ドーナツを揚げているフライヤーの油層の下(水の層です)で本物の金魚が泳いでいる!

 

 しかも、ケーキドーナツは生地が脆いため、フライの際に揚げカスがフライヤーの底に溜まり易いのですが、このフライヤーでは沈んできた揚げカスを金魚がパクパクと食べているところが見られます。

 

 もちろん、このフライヤーはデモンストレーション用(当然のことながら安全対策も万全の状態)でこのような使い方は絶対にしないのですが(当たり前ですね、金魚が泳いでいるフライヤーで揚げたドーナツが受け入れらられるとは思いませんので)、装置の効果としては揚げカスが水の層へ沈殿して油の劣化を抑える効果をアピールしたかったようです。

 

 私も初めて見た時には非常に興味津々だったのですが、さすがに2度3度と見てくると飽きてきて、最近ではブースの横を通ってもフーンといった感じで素通りしてしまいます。

 

ミスタードーナツ・おうち de MISDO HALLOWEEN

 さて、予想に反して購入してきましたのは、下のハロウィンシリーズの5種類のドーナツです。

 

ミスタードーナツ

 

 5匹のお化けは、それぞれのドーナツが入っている紙ケースの裏面にイラストが描かれています。

 

ミスタードーナツ

 

 それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

ばたばたコウモリ(150円 税別)

  チョコレートを混ぜたケーキ生地のリングドーナツを少し縦長にしてフライした感じです。

 

ミスタードーナツ

 

 表面の下地には紫いものグレーズが掛かっていて、グレーズが固まってからその上にチョコ掛けがされています。

 

 コーティングされたチョコレートは、もしかしますと意図的に固まる前で網に載せられているかもしれません。

 

 そうすることによって、紫芋グレーズの色がチョコの隙間から覗き見ることができるようになります。

 

くるくるピンクミイラ(150円 税別)

 スティックタイプのケーキ生地のドーナツです。

 

ミスタードーナツ

 

 フライ冷却後にストロベリーチョコが掛けられ、その上からミイラの包帯をイメージしたホワイトチョコレートを線状に掛けています。

 

 ところで、ストロベリー生地のコーティングは浅めの容器に溶かしたチョコレートを張って、そこにドーナツを落としていると思うのですが(くるくるチョコミイラはきれいにコーティングできている一方、くるくるピンクミイラは形状が安定していませんのでコーティングも歪です)、ホワイトチョコはドーナツに掛からなかった分をちゃんと回収しないとコストが大変ですよね。

 

 網を張った容器の上にドーナツを置いて、下に落ちたホワイトチョコレートは再度溶かして使用できるようにしているのでしょうか。

 

くるくるチョコミイラ(150円 税別)

 もちもちしたポン・デ・リングの生地にチョコレートがコーティングされています。

 

ミスタードーナツ

 

 このお化け(?ドーナツ)はくるくるピンクミイラの弟という設定のようで、お姉さん同様に包帯をイメージしたホワイトチョコレートが掛けられています。

 

黒ねこフレンチ(150円 税別)

 フレンチクルーラーの生地の上半分にチョコレートがコーティングされています。

 

ミスタードーナツ

 

 ネコの耳は三角形の板チョコで表現されています。

  

びっくりゴースト(150円 税別)

 イースト生地のドーナツで、しっとりソフトな食感が特徴です。

 

ミスタードーナツ

 

 フライ後はホワイトチョコが掛けられて、ココナツをトッピングしています。

 

 ところで、すべてのお化けにちゃんとチョコレートで目を付けているんですね。

 

 中央に開いた穴の部分がちょうどお化けの口になっていて、この表情がなんとなくかわいかったりします?

 

あとがき

 今回は、当初のお目当てでした、お芋シリーズのドーナツ5種類も同時に購入してきましたので、順番が逆になりましたが、次回はお芋シリーズのドーナツをリポートするつもりです。

 

 昨日の夕方から今朝までに、家族で10個のドーナツを食べました(当分、見なくていい感じです)。