前回の記事で、西葛西のミスタードーナツの前を通りました際、ポケモンドーナツが発売されていることを発見しました旨、記載しました。
それで、今回は別の日に東京・日の出イオンへ足を運びました折、またまたミスドを見掛けて近付いてみますと・・・。
なにやらこの時点でもポケモンドーナツを売っていそうな雰囲気が漂っていて・・・、さらに近付いて。
全アイテムコンプリート出来るか確認しようと、またまたさらに近付いてみますと・・・。
ポケモンゲットだぜっ!
という訳で、今回はミスドのポケモンドーナツのリポートとイーストドーナツも含めましたパン生地の最終発酵の解説を交えて記載していきます。
【 目次 】
今回は、すんなりと全4種類を1回でコンプリートです。
それでは箱を開けて、ひとつずつ見ていきましょう!
ピカチュウ ドーナツ(240円 税別)
毎年定番のピカチュウドーナツです。
イーストドーナツの生地でフンワリとした食感に、充填されたカスタードホイップの組み合わせがよく合います。
ピカチュウの顔の部分は、今年はプリン風味のチョコを使ってコーティングされています。
赤いほっぺは、これも定番のマーブルチョコレートですね。
私は基本的にオールドファッション等のケーキドーナツよりも、ソフトなイーストドーナツ派ですので、とてもおいしく頂きました。
ラッキー ドーナツ(240円 税別)
私の(20年前の)認識では、ラッキーはナースのポケモンと記憶していたのですが、その愛くるしい表情はドーナツにもしっかりと再現されています。
こちらも、イーストドーナツの生地を使って、上からストロベリーチョコがコーティングされています。
おなかの中央には、ポン・デ・リングの生地でポケットを表現されています。
そして、仕上げにはピンクのチョコレートで耳がかわいく飾られています。
マル de モンスターボール(200円 税別)
まん丸の形状をした『まるでモンスターボール』のようなドーナツです。
もちもちシュー生地と説明にはありましたが、食べた感じはフレンチクルーラーのような食感の生地でした。
中にはホイップクリームが充填されていて、上からストロベリー風味のグレーズがコーティングされています。
マル de ハイパーボール(200円 税別)
そして、更に高性能なモンスターボールのハイパーボール。
外観の形状は、モンスターボーと同様なのですが、このドーナツを真上から見てみますと・・・、
Hyper Ball の頭文字の『H』がしっかりと見られます。(ただし、海外でハイパーボールの英語名は Ultra Ball なので、英語圏の方々には意味が通じないかもしれませんね。)
チョコレートでコーティングされた上から黄色のアイシングで描いているのでしょうけど、これってきっと手作業ですよね。(お疲れ様です!)
シュー生地とホイップクリームの組み合わせは、まさにスイーツでした。
疑問
このモンスターボールサイズの球形を、一体どうやって作ったのでしょう?
昨年はチェック不足でしたが、少なくとも一昨年(2018年)のモンスターボールのドーナツは球形ではなく、下写真(上段・中央)のように高さのないドーム型のような形状でした。(ピカチュウは、あまり変わってはいませんね。)
小さなドーナツポップ程のサイズなら問題なく作れそうですが、このサイズとなりますと、少々考えてしまいます(私だけ?)。
もちもちのシュー生地と説明がありましたので、生地は直接フライヤーへ絞り入れると推測するのですが、なにか技術を重ねてきた感があります。
このようなことを考察するのは、・・・実におもしろい! 実に興味深い!
最終発酵
一般的な最終発酵の条件
・温度:38℃ 湿度:85% 時間:50~60分 、程度かと思いますが、この他、
・温度:32℃ 湿度:75% 時間:50~60分 乾ホイロ(ハード系製品、メロンパン等)
・温度:27℃ 湿度:75% 時間:50~120分 ペーストリー類(温度は(油脂の融点‐5℃))
・温度:40℃ 湿度:60% 時間:40分 ドーナツ
と、製品群によっておおよその条件はありますが、もちろん生地状態を見ながら調整は必須です。
装置:ファイナルプルファー
そして急に話が工場規模の生産ラインへ移ってしまいますが、最終発酵の工程は掛かる時間が比較的長いことから、生地を蓄えておくための広いスペースが必然的に必要となってきます。
飽食の時代と言われて30年以上が過ぎようとしている昨今では、数多くの種類のパンを生産するケースも多々見られますが、最も一般的なライン設備はラック式のホイロではないでしょうか。
(資料:フジサワ・マルゼン提供)
ラックは1車ごとにホイロへ入れられ、先入れ先出しで次工程のオーブンへ移っていきます。
以前は人手で大きな発酵室へ運んでは出したりをしていましたが、最近ではレーンごとに異なる時間でも自動で搬送されるシステムも開発されています。
そのラック数十台が大きな発酵室内を移動する連続ラック式のファイナルプルファーは、オートメーション化が進んだ工場で導入されているところを目にすることがあります。(パン工場の見学で見られます)
(資料:オシキリ提供)
しかしラックの上下では温湿度の差が大きいことがあり、食パン系など特に発酵状態に精度が求められるような製品群には、さらに温度や湿度にムラがない装置が採用されています。
最後に、空調とは温度と湿度のコントロールを指すのですが、温度や湿度を上げたり下げたりする場合、それらを独立して調整できる操作方法はありません。
つまり、加熱すれば相対湿度が下がったり、加湿をすれば温度が上がったり下がったり、といった具合にです。
ですから、発酵室の空調には『加熱』『冷却』『加湿』『除湿』といったそれぞれの機能が求められることになります。