まだ、合格点には届かない…
先週の製パンで、何とも無残な結果に終わった初焼成でしたが、それを教訓に再チャレンジで製パンに挑みました(こうなってくると、データどうこうより、もはや意地ですね)。
とにかく、前回は寒い室温の影響で成形でのガス抜き・圧延が十分にできず、結果、オーブンキックが不十分で、更に焼成時間を延ばしたことに因る窯痩せの現象も起こるという散々な結果でした。
そこで、前回からの修正点ですが、生地解凍は同様にキッチンのラックで3時間、ただし再丸目後の復温は場所を変えて、ホットマット(弱に設定)の上で30分休ませました。
また、焼成時間は36分から、2分縮めて34分としました。
木製オーブンの設定温度は、食型上面:140℃、側面:140℃、底面:120℃です。
上部のケービングを考慮して、型上面温度だけ10℃高く140℃としました。
それでも、底面のクラストは薄いパンを目指したものです。
連続生産ラインと違って、手作業のメリットはひとつの工程で不具合があったとしても、その後工程である程度は修正が利く点です、…ある程度は。
ところが、成形・型詰めの段階で早くも暗雲が掛かり始めてきます。
前回ほどではないにしろ、まだ膨らみが足りない、そして冷たい…。
それと焼いている途中でも、(十分過ぎるほどのホイロを取ったにも関わらず)蓋が持ち上がってこない…。
焼き上がった製品は、腰折れこそしませんでしたが、やっぱり縦方向の伸びが足りない、…リベンジ失敗です。
焼色としてはほぼイメージしていた着色になっていましたし、側面は前回同様、まったく腰折れの気配も見えません。
これはこれでOKなのですが、やはり完璧を目指さねば、です。
ここで焼成開始時の生地温度を比較してみますと、前回:28.2℃、今回:30.9℃と3℃近く上がりましたものの、春~秋にデータを取っていた頃は平均で33.0℃でしたから、まだ、2℃も低い状態です。
ホイロを用意すれば済む話なのですが、う~ん…そろそろ作るか(買わない!)。
ホイロの温湿度の制御は、工夫次第でヒーター、ファン、電磁弁程度があれば、結構、高精度の装置ができますので。
そして最後に、前回の製パンで不規則な熱の流れが出ていた型底面から生地への熱の流れですが、上のグラフの青のラインの通り、今回はほとんど乱れていません。
そうなんです、ガス抜きの穴が開いていない食型でも必ずしもガスが抜けきれずに底上がりするわけではないんです。
しかし、それこそがやっかいで、食パンの火通りの状態が異なってしまう底上がりの現象がランダムに出てしまうということなのです。
さて、次こそは、と、気合を入れて…。