パン工場
イトーヨーカドーが今年100周年を迎えたそうです。 1920年に現・セブン&アイホールディングス名誉会長・伊藤雅俊氏の叔父が浅草に『洋華堂』を開業したのが、始まりとか。 これを機に限定の商品が多くのメーカーから出ていますが、その中でも、今回は神戸屋…
日経POSデータを見る機会も最近ではほとんどなくなってしまっていますが、それでも過去のデータでは食卓ロールのカテゴリーで1位となっていましたのが、パスコの超熟ロールだったと記憶しています。 山崎製パンのロイヤルバターロール、フジパンのネオバター…
ゆめちからテラス 札幌での学会も3日目となり、この日は午前中に少し時間を作って、野幌にあります『Pasco 夢パン工房 野幌店(平成30年5月オープン)』に足を伸ばしました。 ここは、敷島製パン(Pasco)と道央農業協同組合(JA道央)が、硬質小麦「ゆめ…
クーリングコンベアとブレッドクーラー 焼き上がったパンは、焼成後加工、包装を行うために冷却しなければなりません。 リテイルベーカリーであれば、オーブン周辺のフリーの空間にラックを並べてパンを冷却することが一般的ですが、連続生産ラインを持つ工…
パンを冷却する時に守るべき条件 まさかとは思いますが、焼成したパンの冷却を『放置』と考えている方はいないと思います。 パンが焼き上がったら、次工程のために常温程度まで冷やさなければなりません。 しかし、この工程も重要な加工工程で、加工方法を誤…
窯出し作業の重要性 焼成の後半ともなりますと、パン生地にとっても大きな変化はあまりないように思ってしまいがちですよね。 オーブンキックによる著しい形状変化が起こる焼成初期とは対照的です。 ところが、オーブンの出口に差し掛かったところから炉外へ…
焼成工程の要因について 先日はオーブン内で生地体積が縮小する窯痩せについて解説しましたが、今回は最終製品の品質評価の対象となります外観形状:腰折れ(ケーヴィング)について記載します。 食パンの外観が折れ曲がってしまう腰折れですが、このような症…
トンネル式オーブンの上火 固定式オーブンであっても、連続式オーブンであっても、上火は主に製品の上面を加熱して、パンの形状やボリューム、クラストの色や厚さを決定させます。 ここでは、熱源として主に使用されています、ガス式オーブンを取り上げて解…
栄生本店とJR名古屋高島屋店 名古屋ではおしゃれなパン屋さんといった評価が高いようで、確かに店内が見て楽しむことができるキャンパスのように、商品自体もアートと化している気にさせられてしまいそうです。 商品は、ハード系製品の表面やペーストリー系…
圧延 以前は、成形工程の圧延に関しまして、次工程のロール成形に先立つ形状調整の意味について、解説しました。 ただ、この圧延にはガス抜きという異なる側面からの意味も非常に重要ですので、追記で記載していきたく思います。 ガス抜きというからには、当…
理想とする生地表面と天板の温度の推移 今回は、連続式オーブンの中でも使用されている頻度が高いトンネル式オーブンで、型ではなく天板を使用して焼成する菓子パン類の製品について、焼成条件を解説していきます。 天板を使用してパンを焼成する場合、頻繁…
オーブンの入口と出口 突然ですが、パンを焼成するとオーブンキックで生地が膨張します、これはご存知ですよね。 では、この焼成中に生地体積が収縮を始めていることをご存知でしょうか。 パンがオーブンから出てくる頃には、パンのボリュームは既にピークを…
搬送と収容量 大型生産ラインが入っている工場では、ラインの生産能力をオーブンの能力を基準として設計するのが、一般的のようです。 それだけ、設置スペースと生産能力の双方に関与する機械設備といった位置付けなのでしょうか、もしくは能力の増強が困難…
それでは、連続式の(時間の経過と共に焼成温度を変えられる)オーブンを使用することで、どのような焼成方法が可能になってくるか(求められているか)を考えてみます。 まずは、食パンの焼成について。 理想とする食型温度の推移 焼成初期では生地温度の上昇に…
連続式オーブン ホールセールの製パンメーカーの工場では、概ね連続式オーブンを導入しているところが多いと思います。 連続式オーブンの代表的な機種はトンネル式ですが、スパイラル式やトレー式といった仕様の設備もあります。 トンネル式にせよ、スパイラ…
ファイナルプルファー(以下、FP)の搬送方式と特徴 ここでは、主に連続生産ラインで採用されていますラック式、トレー式、スパイラル式の搬送方式による機種を例に挙げて解説します。それぞれに用途や特徴がありますので、製品アイテムによって使い分けが検討…
ファイナルプルファーの機種選定 店舗等での小規模ベーカリーでは一般的にキャビネットタイプの機種が使用されていますが、連続生産ラインではラック式、トレー式、スパイラル式等の搬送方式による機種があり、それぞれに用途や特徴があります。 その搬送機…
ファイナルプルファー(空調) 最終発酵を行うための装置がファイナルプルファーであり、日本ではホイロ(焙炉)と呼ばれます。 ホイロという呼び名は装置の他、最終発酵のプロセスを指すこともあります。 今回は、最終発酵工程での装置設備であるファイナルプ…
ロール成形 今回は菓子パンを対象とした、ロール成形に関して解説します。 成形の流れは食パンと同様ですが、生地重量が一般的に小さくなって、取り扱う生地重量の範囲が非常に広くなります。 もしかしますと、生地重量が変わっただけなのに?、と思われる方…
食パン用モルダー(圧延後の生地の加工) 前回は、モルダーでの生地の圧延のところまでで解説を区切ってしまいましたので、今日はその続きを解説します。 生地の圧延には方向があることは、以前に述べました。 当然、伸ばされた方向には伸び代の限界まで余裕…
食パン用モルダー パン生地の成形工程には、実に様々な加工方法と製パン機械設備が存在します。 伸ばしたり、切ったり、巻いたり、包んだり、と。 ここでは、まず日本で生産される主な製品アイテムを対象としました加工メカニズムと装置仕様について、順次解…
OHP(搬送) パンの連続生産ラインでは、ベンチタイムを搬送機能の付いた装置で取ることになります。 OHP(オーバー・ヘッド・プルファー)が、その装置なのですが、形状としては空間をできるだけ利用してスペース効率を上げる構造になっています。 温湿度条件…
OHP(オーバーヘッドプルファー) 分割・丸目が終わったパン生地は、ダメージが蓄積されていますので、一旦休ませて次の成形工程へスムーズに移行できるよう準備します。 中間発酵の目的ですが、分割時に受けたダメージの回復と次工程である成形加工に対し…
菓子パンラインのラウンダー 同じパン生地の丸目でも、生地サイズが変わるだけで適する機械仕様も変わってきます。 より正確な表現としては、生地サイズの幅が広い、小~中玉生地用と表した方が適正かもしれません。 この用途のラウンダーは、以前では竿型・…
丸目のメカニズム 円筒の周りをパン生地が沿って流れていくと、どうして丸目を行うことができるのでしょうか。 ここでは、ドラム式ラウンダーを使用した時のパン生地の動きと共に生地に働く力について考えていきます。 ドラム式ラウンダーをパン生地が流れて…
食パンラインのラウンダー 所定の重量に分割されたパン生地は丸目を行います。 ただ、生地のサイズで使用する機械設備も変わってきますので、今回は食パン等の大玉生地を対象とした機種について解説します。 パン生地を丸める装置をラウンダーと呼びますが、…
課題(続き) パン生地のダメージを軽減させる方法としては、プランジャーの動きを位置制御して1回の生地室への吸い込みに対して連続して押し出す方法が開発されました。 こうすることによって、ホッパーから生地室への移動の際にパン生地がスライスされる頻…
デバイダー (生地分割のメカニズム) 手作業での分割は、作業者が竿秤とスケッパーを使って、大分割された生地からテンポよく一定重量のパン生地を量り分けています。 私には見慣れた光景なのですが、製パン工場におけます連続生産ラインでは、この作業とは少…
本捏ねミキシング【追記】 ミキサーの台数について追記します。 一般的な中種製法によるミキシング時間は、本捏ねでのトータルのミキシング時間が中種でのそれに対して、およそ2倍掛かります。 つまり、中種をミキサーで2回降ろす間に本捏生地は1回しか降ろ…
ミキサー 中種製法は、日本におけます大部分の製パンメーカーで採用されている製法ですので、内容に沿って紹介します機械設備に関しましてもできるだけ大型の連続生産ラインで採用されている機種を中心に、解説を加えていきたいと思います。 下の画像は比較…