2019年5月6日より4日間の日程で、上海浦東新国際博覧中心にて開催されました製パン製菓関連の展示会:ベーカリーチャイナ2019ですが、会場は、原材料、機械設備、包装関係に分かれていて、例えば五つあります機械関係の会場のひとつでさえ、東京ビッグサイトの各ホール以上の広さがありそうです。
そのような訳で、とても1日ですべてを見て回ってくるのは会場に入って早々に無理と判断しました次第です。
そのような広大な展示会場で、日本企業も複数出展していましたので、そのような日本企業についてリポートすることにしました。
今回は、原材料メーカーを紹介します。
不二製油(すみません、写真を取り忘れました)
不二製油は中国へ進出し、油脂類の製造・販売を行っていますが、やはり事情は日本と少し異なっているようです。
中国のパン製品に使用する油脂には、マーガリンが多用されています。
日本ではパンの風味と言いますと、長時間発酵法によります熟成したアルコール臭やストレート法によります小麦の風味を楽しみますが、中国では小麦の風味を楽しむ習慣はまだ馴染みが薄いようです。
そのため、無味無臭のショートニングを使用することがあまりなく、フレーバーの効いたマーガリンが好まれるとのこと。
なんでも、中国では通常中国産の小麦がパンに使用されるそうなのですが、この小麦の風味があまり好ましいものではないとか。
追って、中国産の小麦に関しても調べてみたい気がしています。
余談ですが、ここのブースの周囲では、あたり構わず大音量で音声を流しているブーが密集していて、とても会話になる環境ではありません。
運営サイドも、もう少し周囲への配慮を検討してもらえれば、と思った次第です。
原材料メーカーが乱立する中国にあって、生地改良剤のように幾多のテストを経て改良が加えられたような原材料には、データの蓄積がある日本企業に一日の長があるようです。
理研ビタミンの製品も中国市場には広く浸透しており、生地物性、製品のソフトさ、日持ち等に多大な効果が認められています。
中国産小麦が主に流通しています中国市場において、日本式の製粉技術で差別化をPRしていますのが、日清製粉です。
ブース内に入りますと、向かって左側には様々な成形方法を施した食パンの数々が並んでいます。
そして、何気にブース内の表示が日本語になっているところも、日本式を印象付ける構成になっているかと…。
先の中国のパン事情でもご紹介しました通り、日本式の評価は至ってポジションにありますから。