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食べたい食パンって、なんだろう
一般消費者へ食パンについてのアンケートを取ってみますと、クラスト(耳)とクラム(内側)ではクラストの方が敬遠される傾向にあるそうです。
そのクラストでも、上面・側面と比較して底面のクラストは人気が低いそうです。
実際、私も底のクラストはそれほど積極的に食べたいと思える食パンに今のところ出会えていません。
さて、一昨日焼成しました、外観形状の品質が落第点の角形食パンを検証してみます。
失敗から学ぶことも多いですよ。
とりあえず、最終発酵の条件は元に戻して、あまり伸ばさないようにしようと思っています。
外観がレンガにまでなっても、上面の内側が伸び切らないのですから。
140-145-130℃の焼き方
そして、この木箱オーブンならではの設定温度についても考えてみます。
今回は、食型の上面:140℃ - 側面&端面:145℃ - 底面:130℃で焼いてみました。
この温度を見て『こんなに低い温度で焼けるの?』と思われた方もいらっしゃるかもですが、食型(=生地表面)の温度としましては、これくらいです。
側面はしっかりと、それでいて底面はうっすらとクラストができています。(底面が柔らかすぎてネットの跡が付いてます)
実際に自宅に持ち帰ってスライスしたものをトーストして食べてみますと、
・側面は、しっかりとしていますが、弾力もあって、もっちりさも感じられます。
・底面は、パサつきがしっとりさで埋められた感じです。歯切れ良好です。
と、いった感じです。
という訳で、次回(?来週)期待です。
食べたい品質のパン、のために温度を測る?
今回の製パンは、データ解析をする予定ではなかったのですが、一応、測れる項目は測定してみました。
温度測定のデータです。
こうしてデータが出てしまいますと、蓋用ヒーターのスイッチを最初入れ忘れていたこともバレてしまいます。
タイトル通り、食型の上面:140℃ - 側面&端面:145℃ - 底面:130℃で焼いているのが、分かります。
食べたい品質のパン、のために熱流束を測る?
熱流束という物理量を御存じでしょうか。
温度という状態量ではなく、エネルギー量の単位です。
パンを焼く時の熱の流れを測定すると操作量が捉えられますので、特に連続製パンラインのトンネル式オーブンのような設備で、各ゾーンの温度設定する際には有益な情報が得られます。
さて、赤い曲線の☆のポイントは、なにを示しているのでしょうか。
実は、ここでオーブンキックの結果、生地が蓋に接したタイミングを知ることができます。
そして、青い曲線の☆はどうでしょう。
以前の記事で、食パン底面のガス抜きを解説したことがありましたが、食型の底面に穴が開いていないと不規則にこのような熱移動を遮断する現象が起きてしまいます。
当時、解説は近い内に、とか言っておきながら半年が経ってしまいました。(遅くなって、すみません m(__)m )
最後に、今回は触れていませんが、焼成時間はどのように決まるものなのでしょうか?
ちゃんと、焼成のメカニズムから解説することができるんですよ。
度々すみません、また次の機会に・・・。
ブログを始めました。
補足等をつぶやいています。