最近、近所にオープンしました焼き立てパン屋さんのanopanですが、期間限定で『いちごのパン』を発売したのだとか。
早速、イチゴのパン目当てに行ってきました ♪
【 目次 】
anopanでパンを購入
AM10:00の開店に合わせてお店に到着すると、既に駐車場は空いているスペースが1台分のみ!
そして、お店の前には10人ほどの行列が・・・。
まだまだ、人気は継続しているようでよかったです。
ショーケースの奥には、焼きたてのパンが並んでいますが、バゲット、あんバタ、クロワッサン等に加えて、お目当てのいちごのパンを購入です。
ただ、このパン、随分いちごにこだわっているようで、400円(税込)と結構高価なお買いものでした。
デニッシュ生地の層がきれいで・・・
やっぱりデニッシュは早く食べた方がおいしいから、と帰宅して早々に食べようと思った時、このパンの整った層に気付きました。
私にとって(おそらく一般的にも)デニッシュのおいしさは、まずクラスト部のサックリとした食感で、それは1層1層が順次軽い歯応えで崩れていく様に他なりません。
これまで、anopanにはシート生地の商品がクロワッサンしかありませんでしたが、改めて今日買いました商品を見てみますと、こちら(クロワッサン)の層もきれいに出ています。
ここまでの層を出すには、基本に忠実に丁寧に作っているであろうことが推測されます。
シート生地のシーティング
ここで、デニッシュ生地の層を出すためのシーティング作業について解説します。
まず、生地は折込み油脂の倍程度の面積に伸ばして、上図のように油脂を45度ずらして置きます。
そして、角の生地を内側に折り込んで2層のシートを作ります。
そのシート生地を3倍程度の長さにシーティング(延展)してから、三折りにしますと(2層×3折-2層=)4層のシート生地ができあがります。
この作業を繰り返しますと、2回目の三折りで(4層×3折-2層=)10層のシート生地が、3回目の三折りで(10層×3折-2層=)28層のシート生地が、できあがります。
気を付けるべきは生地温度
ただし、この作業には注意点があります。
生地(=折込み油脂)の温度です。
シート生地はリバースシーターと呼ばれます装置で延展する時に、生地と油脂が同程度に伸びるよう、5~8℃程度に冷やして作業します。
一般的に折込み油脂のバター等は5℃程度で固まり始めますので、それ以下の温度では伸び難くなってしまうからです。
そして、1回のシーティング作業で生地は10℃以上温度が上昇することもありますので、油脂が生地中に極力溶け出さないよう、一度冷蔵庫で生地を冷やす必要が出てくる訳です。(なお、個人個人の作業の方法によって、このあたりの条件は異なってきますので念の為)
どうですか、こだわってきますと、どんどん作業に手間暇が掛かってきます。
ちなみに、レシピには生地や冷却用の冷蔵庫の温度が記載されている例が多いのですが、それに劣らず装置の保管状態も非常に重要です。
考えてもみて下さい!
金属の塊であるローラーが直接生地に接しているのです。
ローラーの持っている熱容量と熱伝導性を考えれば、もし常温(25℃)に置かれたリバースシーターでシート生地を伸ばせば、どのようなことがパン生地に起こるのかを!
製パンの作業室のエアコンは、決して作業者だけのためとは限らないのです。