黒猫サンタさんのパン作りブログ

プロのベーカリーと製パン企業のみなさまへ

ラケルパン・ファミリーマート ~ レンジ加熱のパンというパラダイムシフト

 ファミリーマートとコダマの共同開発商品、ラケルパン。

 

 焼成後冷凍パンで、コープネットの『ぐるめぐり』でランキング第1位のパンが、冷凍食品として流通しています。

 

 元々は、オムライス専門店・ラケルの人気メニューらしく、そこから火が付いた商品のようです。

 

 そしてなにより、この商品の食べ方が特徴的で・・・、その辺りも含めてご紹介していきます。

 

【 目次 】

 

ラケルラケルパン(168円 税込)

 渋谷に設立されましたラケルは、1963年04月東京都港区虎ノ門にてコーヒーショップ ラケルとして創業し、翌1964年05月には、ラケルパンを発売しています。

 

 現在の事業内容は、オムライスとオリジナルのラケルパンをメイン商品としたオムライス専門店を展開と記載されています(ラケルパンはメイン商品なのですね)。

 

 私は愛知にいて、なかなか知るところでもなかったのですが、『お店の美味しさそのまま ラケルパン』が、ファミリーマートから昨年の2021年11月23日に発売されました。

 

ラケルパン

 

 人気のレストラン・ラケルのパンがファミリーマートで買えるとあって、とにかく購入しました(家族にお願いして)。

 

ラケルパン

 

 包装パッケージにも『加熱してお召し上がりください』と、あります。

 

 実はこれ、電子レンジ加熱で20~30秒温めるようです。

 

 ワット数の記載がなく、迷うところでもありますが、室温で解凍後、概ね600Wで30秒程度のようです。

 

外観

 外観のフォルムは、最終発酵時に入れる十字の切込みで角が立っている形状です。

 

ラケルパン

 

 焼き色は標準的な濃さで、色彩としては鮮やかな傾向を示していると思います。

 

ラケルパン

 

 円形のプレス天板を使用していますが、それにしてもしっかりと腰が出ています。

 

 焼成初期の上火加熱は、少々強めかもしれません。

 

ラケルパン

 

風味・食感・食味

 電子レンジ加熱をしていますので、蒸した感じと甘い香りが漂います。

 

 食感は、電子レンジ加熱特有のふわふわ感が特徴的ながら、とふわふわでほんのり甘い味わいが特徴です。

 

ラケルのパン

 包装パッケージには『お店の美味しさそのまま』と書かれていますが、お店のパンを実際に食べたことがなく・・・。

 

 という訳で、直接お店へ行ってきました。

 

ラケルパン

 

 ラケルは、東京を中心に複数店舗あるのですが、この日の予定の都合上、錦糸町丸井7Fにありますお店へ足を運びます。

 

店舗

ラケルパン

 

 開店時刻はAM11時でしたが、5分前に到着してしまい、しばしお店の前で待機です。

 

ラケルパン

 

 入口にありますラケルパンの看板には、コープネットの『ぐるめぐり』でランキング第1位と、大々的に謳われています。

 

ラケルパン

 

 開店時刻となって店内へ入りますと、ありました、棚の上にラケルパンが!

 

 ランチメニューでは、オムライスのセットにラケルパンは付いているようです。

 

ラケルパン

 

 当然オムライス(この日はドライカレーで)のランチを選択して、お店の味を堪能することにします。

 

 待つことしばし、スープが出てきますとお皿と容器にはALICEのデザインが。

 

ラケルパン

 

 ラケルとは、神話に登場する美しい女性の名前を元にしているそうで、トランプのダイヤのクイーンのモデルにもなっているとか。

 

 そして料理のお皿には、不思議の国のアリスに出てくるハートの女王と王様、そして白ウサギ。

 

 シンプルにトランプ繋がりと理解しました。

 

ラケルのパン

 いよいよお店の味が確認できます。

 

 触った感じは、やっぱり電子レンジ加熱したふわふわ感で、上部の切込みに挟まれたバターが一層ソフトさを引き立たせています。

 

ラケルパン

 

 これまで、電子レンジ加熱のパンには正直否定的な考え方をしていましたが、パラダイムシフトでしょうか、このような食感のパンも受け入れられていると思うと、なにやら抵抗が薄れてきた気もします。

 

 なにより、このような食感のパンはなかなか味わえないと考えますと、特徴的といった点では十分に商品力を持ったパンと考えられます。

 

www.penginsamurai.com

 

 先日、ペンギン侍 (id:ysnyn658)さんの記事から、フジパンの『レンジde窯出し食パン』の御紹介がありました。

 

 折を見て、私も検証していきたいと思っています、ペンギン侍さん、ありがとうございます(そして、ケガからの早期の回復を祈念しています)。

 

 焼成後冷凍のパンは、現在、脚光を浴びている技術のひとつですので、その展開にも注視していく必要性を感じています。

 

最後に

 テーブルクロスは赤のギンガムチェック柄で、ラケルの店員さんの制服とも合わせられています。

 

 ラケルのこだわりで、制服はギンガムチェックに大きなフリル、そして後ろでなびくリボンのエプロンドレスとなっているそうです。

 

 

新業態

 ラケルは、2015年03月に新業態『ピーターラビットガーデンカフェ』1号店を東京都目黒区に開店(ピーターラビットガーデンカフェ自由が丘本店)して、現在は横浜市中区新港・みなとみらいの横浜ハンマーヘッド 2Fにも店舗を構えているようです。

 

 キャラクター(ピーターラビット)を意識した店舗や料理(特にパンやパイ)がとても気になりますので、一度機会を作って行ってみたいです。

 

あとがき

 実はこの日、パン学校(西葛西)の授業が予定に入っていて、その寄り道でラケルへ行ってきました。

 

ラケルパン

 

 少し曇ってはいましたけど、行きの新幹線からは富士山も見えて。

 

ミスタードーナツ

 

 そして、西葛西のいつものミスドでは祇園辻利のドーナツが出ていましたので、アイスカフェラテと合わせて、時間調整と授業資料の最終チェックです。

 

日本パン技術研究所

 

 やっぱりリモートよりは、対面式の授業の方が生徒の顔(反応)を見ながら進められますので、気持ちが落ち着きます。

 

 この日は、受講者の数が少し増えたこととソーシャルディスタンスの関係で、少し広めの階段教室での授業でした。