むかしむかし~・・・中学・高校へ通っていた頃、基本的に昼食は持参のお弁当だったのですが、どうしても都合が付かなかった時にお世話になっていましたのが、購買のパンでした。
そんな懐かしい思い出と共に、今回は総菜パンについて解説しようと思っています。
【 目次 】
焼きそばパン
私の記憶の中で、高校の購買のパンと言えば、まず最初に思い出されますのが、焼きそばパンです。
もっとも、高校に売りに来ているパン屋さんの総菜パンは、上写真のような包材で包装されていた訳ではなく、ラップで包んだ程度の包装のパンが番重に詰められて長机に並んでいたと記憶しています。
個人的に生姜は苦手な方なのですが、焼きそばパンの生姜は勢いで食べてましたね。
一緒に買っていました、定番のコーヒー牛乳もしくはフルーツ牛乳(ビンと三角パックの両方の記憶があります)を飲みながら・・・。
すみません、なんだか昔話に終始していますが、このロールパンの生地は今では非常にソフトな食感になっていて、そのターニングポイントとなっていますのは、パスコの超熟ロールの発売と考えています。
超熟食パンの発売(1998年)で、湯種製法での製品の地位を確固たるものとしましたパスコは、翌1999年にシリーズ商品の超熟ロールを発売します。
発売されるやいなや、超熟ロールは日経ポスのロールパン部門で一躍第1位の商品へ上り詰めました。
そのソフトでもっちりとしたお米感覚の食感のロールパンを総菜パンに転用しようと考えるのに、それほどの時間は要しませんでした。
コロッケロール
そして、こちらも総菜パンとしては鉄板のコロッケロールです。
使用しているロールパンは、今回紹介の3品種ですべてほぼ同様の仕様です。
加工方法は、シンプルにロールパンを立てカットして、半分に切ったコロッケを挟んでいます。
たまごロール
そして意外なのは、このたまごロールの発売が比較的後発だったということでしょうか。
製品はロールパンにたまごフィリングを充填しただけの商品なのですが、最初はあるコンビニ向けの商品として開発されましたものの、こちらも一躍人気商品となり、その後は他社の追随もあって、現在に至るといったところです。
ミニミニ工場見学
さてさて、そんなことは見れば分かるよ、と言われそうなこれまでのリポートでしたが、少々メーカーサイドで苦労しているであろう内容について解説しますね。
以前にご紹介しました通り、ペースト状になったフィリングは比較的容易に既存の製造ラインで流すことができます。
今回の商品であれば、たまごロールのようなパンです。(もっとも、この商品も手作業で充填している可能性はあります)
パンは縦方向でコンベア上を流れ、縦にカットして両サイドに広げてフィリングを絞り出す訳です。
コロッケパンの場合も縦カットは同じですが、さすがにこちらは手作業に頼らざるを得ないのが実状です。
そして少々大変なのが、最初にリポートしました焼そばパンです。
商品の断面を見て頂くとお分かりになると思いますが、ただカットしただけでは充填できます焼そばの量が限定されてしまいますので、よりたくさんの具を詰め込むためにロールパンの一部を切り取って、充填できます焼きそばの量を確保しているのです。
ちなみに、このようなカットの加工はホイップクリームを波状に絞ったような商品に対しても応用されています。
そして追記ですが、ある装置メーカーでは焼きそばやナポリタン、コールスローのような帯状のフィリングに対しても自動充填できる装置を開発中とか。
あとがき
以前の感覚で、上記の3個の総菜パンは昨日の昼食となった訳ですが、お腹の容量は当時(中学・高校時)と比較してかなり収縮していたようで、その後の仕事は過剰な満腹感の中でやらねばならない状況に陥っていました。( ;∀;)