リテイルベーカリーのアンティークを手掛ける(株)オールハーツ・カンパニーが、高級食パン専門店を全国で展開しています(正確には、青森から福岡まで33店舗)。
アンティークはデニッシュ生地の天使のチョコリングで有名なお店ですが、この高級食パン専門店の名は『ねこねこ食パン』。
さて、リポートです。
【 目次 】
ねこねこ食パン
今回も食パンの調達には家族が手伝ってくれています(いつもいつも、本当に感謝です)。
名古屋・栄にあります、ねこねこ食パンの店舗がこちらです。
店内へ入ってみますと、窓辺には『プレーン』『チーズ』『チョコレート』『あずき』の4アイテムのネコ型商品札が。
そして中央のテーブルには、商品サンプルと商品説明のカードも。
別のサイドには、ジャムやグッズ類が陳列されていて・・・、キャットタワーや棚の引き出しには・・・。
ねこねこ食パン・プレーン
今回購入したねこねこ食パンは、北海道産の国産小麦を100%使用していて、水は一切使用せず牛乳と生クリームで仕上げたミルキーな味わいになっています。
外観
この食パンの特徴は、ねこの顔が上下方向に向けられていて、以前にリポートしました大阪ブルージンのいろねこ食パンとは成形から焼成までの工程で、食型を置く向きが異なっていると思われます。
つまり、ねこねこ食パンではネコ耳の形状が丸みを帯びていて、焼成後にネコ耳の部分の型離れが悪くなることを防いでいることが推測されます。
一方のブルージンのいろねこ食パンは、ねこの顔が横方向に向けられて生地が詰められている為、ネコ耳の先端が尖っていて、その部分にも生地がしっかりと入り込んでいることが分かります。
つまりブルージンのいろねこ食パンは、この下写真(BAKERY CHINA 2019 にて撮影)のような食型を使用している一方、ねこねこ食パンの方は、この1/3の長さの食型を縦の向けて使用しているのでは、と推測する次第です。
続いて、ねこねこ食パンの底面を見てみます。
一般的な食パンの底面と同様な表面になっています。
内相
スライスして断面を見てみます。
やはりパン生地の伸びの方向に対して、垂直方向のカットとなりますので、生地の目は縦目のすだちは形成されず、丸目となっています。
写真では、2枚の内相の色が異なって見えますが、これは光の加減で、実際には右側の食パンの色と同等に白いクラムになっています。
食味・食感
噛んだ感じとしましてソフトで歯切れも良いのですが、もっちり感はあまり感じられません。
しかしながら、ある意味、他の商品では得られない、この商品独特の食感となっているとも、考えられます。
最後に食味ですが、最近のトレンドに沿って、軽く甘さが伝わってきます。
(追記)
今朝、家族がコメダのこしあんで、こんな絵付けをしてました・・・思わず、投稿!
サンタの豆知識
パンのソフトさを推し量る指標のひとつに、生地配合中の水分量(吸水)が挙げられます。
例えば、一般的な食パンであれば、対粉で66%とか68%といった数値です。
ところが、今回のねこねこ食パンのように生地作りで水を使わず、牛乳で仕込むような商品も多々見られます。(もっとも、牛乳は季節によって乳脂肪分が変動しますので、別途そちらは若干の調整が必要になってくる可能性もあります。)
生地配合を考える際に水を牛乳に置き換えると、どのように計算しなくてはいけないのでしょうか。
代表的な原材料について、下記のように列記しました。(個々の原材料によっては、いくらかの増減がありますので、ご了承下さい)
・牛乳 ・・・ 水分:88%、 固形分:12%
・卵 ・・・ 水分:75%、 固形分:25%
・生クリーム・・・水分:53~65%、固形分:35~47%
・練乳 ・・・ 水分:50%、 固形分:50% (コンデンスミルク)
・蜂蜜 ・・・ 水分:20%、 固形分:80%
・水あめ ・・・ 水分:20%、 固形分:80%