進化する製パン機械設備
昨日まで東京ビッグサイトで開催されていました国際食品工業展(FOOMA2019)ですが、基本的に会場内では写真&動画の撮影は禁止です。
とはいえ、画像もなく、説明することも大変ですので、今回は個別に写真撮影をお願いして、了承を頂きましたメーカーの製パン機械設備を紹介することにします。
日本パン技術研究所の維持会員企業である戸倉商事は、社名にそぐわず装置メーカーでもあるのですが、今回はイタリアのARTEZEN社製のデバイダーとラウンダーを展示していました。
写真撮影の許可を頂いてカメラを構えていると、陽気なARTEZEN社の社長さんが装置の中央に立ってポーズを!
それはさておき、この装置の特徴なのですが、特に分割機の方では一般的に使用されるデバイダーオイルが不要とのことです。
分割方式は、ポケットにパン生地を押し込む容量分割方式で、どのようにしてオイルレスを達成しているかは説明が聞けませんでした。
やはり、そこはノウハウでしょうから、簡単には教えてはくれないでしょうけど。
それと、分割重量の範囲に関して、最もサイズの小さいモデルでは、25~230gの生地が分割できるそうです。
日本であれば、スナックパンから食パンの生地分割までも使えそうな装置です。
そして、次の写真撮影OKだったブースが、国内で唯一の樹脂ベルト専業メーカーであるフォルボ ジークリング ジャパン社です。
この会社が取り扱っているのは、コンベアベルトです。
会場ブースでは、様々なシチュエーションに合わせたコンベアのサンプルが揃っていて、手で触れて感触を確認することもできました。
もしかして、コンベアベルトと聞いてトーンが下がっていたりしませんか?
コンベアベルトは、製パン工場の機械設備であれば、ほぼ使用されている部品です。
そして当然のことながら、目的に合わせて実に多様な製品がラインナップされています。
シート生地のワークコンベアでは、少量の手粉でべた付かずに加工ができる製品や、ラウンダーのコンベアであれば、生地加工に力を加える時には抵抗があって、更に加工後にはコンベアから離れ易いといった相反する特性が求められる製品まで、といった具合です。
耐熱性、耐久性、耐油性、等の技術はもしかしますと地味に見えるかもしれませんが、その見え難いところに最先端の技術が含まれているものです。
今年の2月に幕張メッセで開催されました、モバックショウではほぼ会場の雰囲気と会社説明しかできませんでした。
今回のように、各ブースで写真撮影の交渉をしておけばよかったと後悔しきりです。