新しいものを求めて
興味の尽きることがなく、時にはパンを焼きながら新しい発見がないものか探りながらの日々です。
それにしても、使い慣れたいつもの作業環境はいいものです。
仕事量のウェイトとしては、技術指導ですとか、講義・講演が高いのですが、そうは言っても技術の世界も日進月歩で進んでいますから、自分だけが立ち位置を変えない、という訳にはいきません。
以前にもご紹介しました私の実験装置(木製の食パン焼成機)ですが、時間があればパンの焼成データを取るように心掛けています。
この多くの人には見慣れないこのパン焼き機も含めまして、手成形の作業環境も慣れていれば結構快適です。
もちろん、より良くしたいという気持ちは当然持っていますので、今後変化していくことは十分考えられますが…。
今回は時期的に、そろそろ学会の研究発表の準備もありますので、いろいろとテスト条件を変えて角形食パンを焼いています。
成形は150gの生地玉を8個U字成形して型詰めし、霧吹きをしてからラップを掛けます。
この装置は発酵機も兼用ですので、ホイロの場合は型温度を38℃に制御すればOKです。
食型の中に温度センサーが見えていたりしていますが、今の研究ではこのパン生地中心部の温度がとても重要です。
従来の研究ではパンの火通りの指標程度で見られていました生地中心部の温度ですが、パンの焼成時間を定量的に判断できることができることに加えて、…。(あとは、追って公表します)
パンを焼成している最中も、周囲は特に暑くなるわけでもなく、普段通りと言いますか…。
ちなみに、パンを焼成しているときの木製オーブンの表面は手で触っても温かい程度の感触です。
もっとも、パンを取り出すときにはミトンや手袋を使用しますが、そこは通常のオーブンから取り出すときと同様です。
今日も、一風変わった特徴的な(?変な)パンが焼き上がりました。
データを取り終えましたサンプルは自宅に持ち帰って、しっかりと官能評価です。
なかなか家族の反応は良好ですので、いつかはパン屋さん?などという妄想までも出てきたりしています。
講演のお知らせ
ところで、9月3日(火)に岐阜大学主催のパンシンポジウム2019がJR岐阜駅前のじゅうろくプラザ大会議室で開催されます。
今年は、私も講演予定で『冷凍生地製パン法に関するあれこれ』と題して、お話をさせて頂きます。